嫁と姑の確執勃発!夫はどちらに付くべきか 嫁の不満を受け止めつつ教え諭すべし

✎ 1〜 ✎ 144 ✎ 145 ✎ 146 ✎ 最新
拡大
縮小

一般に、双方がもめた場合の夫(息子)が取り得る立場は4パターンです。完全にどちらかの味方について一方を叱責するか、もめるに任せて「見ざる聞かざる言わざる」に徹する。またはあなたのように双方共と、あなたが愚痴や不満を聞ける関係を保つ立場です。

少々お疲れのようですが、これまでのあなたが取って来られた態度は、間違っていません。解決しなくとも夫として息子としての責任を、果たしてこられたと思います。

妻も母親も敵に回さないことが大事

随分前ですが、私は、母親からも妻からも自分がいちばんの味方だと思わせている人、合田さんと出会いました。そして、そのやり方に理想の夫であり息子である姿を見た思いでした。親と同居する彼は、計算してそのような態度を取っているのではありませんでしたが、実に見事にその役割を果たしています。

妻(私の友人)には、「君の言い分はよくわかる。君の方が正しい。でも、あの年代の親の性格をすぐに変えるのは難しい。折を見て責任を持って自分が言い聞かせるから、若い君の方から我慢できることは我慢して尽くして欲しい。最終的には私はいつでも君の味方だ」。

その妻は、「夫はお姑さんにも、反対のことを言ってなだめていると思う。だってあの口の悪いお姑さんの口から、『嫁の味方ばかりする』と言って息子を叱るのを聞いたことがないから」。「それでも私の不満をじっくり聞いてくれ、最終的には私の味方だと思わせてくれる夫の存在は大きい」。「そして知らず知らず、お姑さんも私も、あまり息子(夫)を困らせないように自制し、成長してきたと思う」というのです。

合田さんはそれぞれの言い分をただ聞き流していただけではなく、いつも誠実にそれを受け止め、しかしじっくりと時間をかけて有形無形で、両者に働きかけていたのです。

想像ですが彼は母親にも、「お母さんの言い分が正しい。でも妻はまだお母さんほど賢くないから、それを覚えるのはこれからです。私も努力するから、お母さんの力も貸してください」なんて、言っていたのではないでしょうか? これはその妻の想像でもありますが。

次ページ夫は「妻の味方をしている」と妻に思わせるべき
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT