【産業天気図・スーパー/コンビニ】消費冷え込み続き08年度は「曇り」模様、各社の競争激化も必至

スーパー・コンビニ業界は08年度も厳しい状況が続く。賃金の上昇が見込めないうえ、原料高に伴う商品値上げが相次き、消費者の防衛意識が高まっている。市場全体のパイが縮小する中で、各社の戦略の成否が問われる年になりそうだ。
 スーパーの既存店売上高は1月まで25カ月連続で前年割れが続いている。消費が停滞しているうえ、天候不順による衣料品の低迷が響いた。業態的には衣食住をそろえる総合スーパーの苦戦が目立つ。一方で食品スーパーは比較的堅調で、08年度も「総合型」の苦戦という構図が続きそうだ。
 スーパー各社にとって08年度は、商品値上げにどう対処するかがポイントとなる。総合スーパー最大手のイオン<8267>は、グループ6兆円のバイイングパワーを背景に、低価格戦略を踏襲する方針。価格優位性発揮によるシェア拡大を目指す。ただ衣料品などの苦戦が予想され、大幅な収益改善は望みづらい状況にある。
 セブン&アイ・ホールディングス<3382>傘下のイトーヨーカ堂も、商品値上げには慎重に対処するだろう。しかし同じように環境は厳しく、今後4月にも発表されるグループの中期計画見直しで、同社のてこ入れ策をどのように描くかが注目される。
 一方、コンビニ業界も店舗の飽和状態は相変わらずで、状況の好転は望めそうにない。今後は店舗のスクラップ&ビルドによる立地移転が増えるだろう。業界全体の店舗純増数は限定的になる可能性がある。
 前年割れ基調が続く既存店売上高は、客単価が足を引っ張っている。消費者の弁当離れが大きな要因だ。各社とも「特盛り」系や健康志向、できたてニーズなど、多方面から米飯を中心に商品開発を強化し、買い上げ点数アップに施策を打つ。
 大手コンビニはチケット端末などを軸に、家事代行サービスなど、更なる利便性の向上に取り組んでいる。こうしたな資金、インフラ面で劣る中堅、ローカルチェーンは一段と厳しい戦いを強いられそうだ。
【並木 厚憲記者】

(株)東洋経済新報社 四季報オンライン編集部

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