ハーバードで考えた、純ドメ日本人の「価値」 「同じ30代でも専門性が違う!」と絶句

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そうした試行錯誤やもがきを繰り返すうちに、かすかながら光も見えてきた。英語の弱さで周りに迷惑をかけてはいけない、という危機感から、前もって資料などを読んで常に準備するようにしていた。すると「少しでも分からないことがあれば、テツがいつでも答えてくれる。グループにいてくれて本当に助かるよ」などとうれしい言葉をかけられるようになった。「日本語」という唯一の市場価値を否定された者でも、グローバルなチームの中でどうにか果たせる役割があるのだ。

実はこれこそが、世界でも誇れる日本人の強みではないかと思っている。コツコツと積みかさね、着実に成果を上げ、信頼を得るという点だ。

自分の「価値」を意識していますか?

これまでの1年半でグループワークをした仲間の国籍は、アルバニア、インド、インドネシア、シンガポール、スリランカ、中国、ナイジェリア、ブータン、ブラジル、米国、ベトナム、マレーシア、ミャンマー、ルワンダなど。

さまざまな国の人と作業をしてきたが、まじめに辛抱強く取りくむ姿勢はアジア人の特長ともいえる。そのような仲間でチームを組むと、確実に作業が進み、互いの信頼も生まれ、質の高い答えが完成しやすい。

ハーバードという環境にいても、締め切りを守らない、進捗状況を報告しない、打ち合わせに平気で遅れてくるなど、チームに迷惑をかけてばかりの仲間がいる。いくら学歴が高くて頭が良くても、成果をあげられず、チームからの信頼を失うグローバルエリートがいるのも現実だ。そういった彼らの失敗から学ぶのも、グループワークの醍醐味なのだと理解できるようになった。

みなさんは自らの市場価値を意識していますか?海外のプロと対等な立場で働いたとき、どうやって強みを発揮しますか?自由でグローバルなチームの中で、どうやって信頼を獲得しますか?

手ごわいグローバルエリートたちと取り組むグループワーク。グローバル社会を映した共同作業は、自らの強みと弱み、リアルな市場価値を、そして彼らの失敗をも、無情にも突きつけてくるのだ。
 

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