30、40代は別名「ジャンプ、ファミコン」世代だ 女子は「りぼん」、憧れのスターは「高橋名人」

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「団塊ジュニア世代」を特徴づけるアイテムとしてまず思い浮かぶのは、「ファミコン」と「少年ジャンプ」です。この世代は、「誰もがファミコン、ジャンプに熱中した世代」といっても過言ではないでしょう。

誰もがファミコン、ジャンプに熱中した世代

1:ファミコン――遊びでも「消費」が一般化

団塊世代が子どもだった頃の遊びは、竹や紙でのちゃんばらごっこ、鬼ごっこや缶けりなど、基本的にはほぼ無料の「手づくり」でした。「消費」といえたのは、フラフープやメンコやベーゴマ程度でしょう。

これに対し、団塊ジュニアは遊びの文化でも、「消費の中心プレイヤー」として、市場を築きました。その象徴的な事例のひとつが、任天堂の家庭ゲーム機「ファミリーコンピュータ」です。1983年に発売され、通称「ファミコン」と呼ばれました。

2:「スーパーマリオブラザーズ」「ドラゴンクエスト」――スターは「高橋名人」

「スーパーマリオブラザーズ」(1985年発売)、「ドラゴンクエスト(1986年発売)」などの大ヒットゲームが相次ぎました。また、「高橋名人」というと、ファミコン世代にとっては懐かしいスターではないでしょうか。当時、ハドソンの社員だった彼は、ファミコンのボタンを1秒間に16回押すという16連射を得意とし、一躍、ファミコン名人となりました。

3:『少年ジャンプ』――漫画雑誌の金字塔、最盛期は653万部

漫画のジャンルでもベストセラー、ロングセラーが生まれました。「キン肉マン」「キャプテン翼」「北斗の拳」「ドラゴンボール」「聖闘士星矢」、いずれも団塊ジュニアにはなじみの深い漫画です。団塊ジュニアが少年期だった1980年代初めごろから、『少年ジャンプ』に掲載され、一世を風靡しました。

その後もジャンプ人気は続き、『SLAM DUNK』が掲載されていた1995年3‐4号の『少年ジャンプ』の公称販売部数は653万部という歴代最高部数を記録しました。そのひとつの理由は、人口の多い団塊ジュニアが少年期を脱してもなお、『少年ジャンプ』を購入していたためとも言われています。

4:『りぼん』『なかよし』『Myojo』――『りぼん』は最盛期255万部

団塊ジュニア男子の「ジャンプ」に対し、女子は『りぼん』『なかよし』文化を盛り上げました。『りぼん』は1994年に、少女漫画史上最高の発行部数255万部を記録しました。

また、芸能雑誌『Myojo』は、光GENJIの大ブレイクを受け、過去最高の売り上げを記録しました。この光GENJIの全盛期をけん引したのは、幼少期から思春期にあった団塊ジュニア女子です。彼らの影響で、全国の小学生たちの間で、ローラースケートも流行しました。

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