5分でわかる「スター・ウォーズ」の英語名言 新作を見た人もまだの人もたったこれだけ!

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シリーズ第一作とその続編でこれほど展開の違う作品は、当時は非常に珍しく、私にとって『エピソード5』は、映画館で3回も繰り返し見てしまったほど衝撃的な作品でした。

英語名言その⑤[エピソード6/ジェダイの帰還]
・Now, fulfill your destiny, and take your father’s place at my side!
(さあ、運命を果たし、お前の父に代わり私の僕になるのだ!)
帝国との最終決戦で、皇帝はルークの心を見出し、ダーク・サイドに引き込もうとする
(『CD付 スター・ウォーズの英語 [エピソード6 ジェダイの帰還]より)

『エピソード6/ジェダイの帰還』は、ルークと、ルークの父アナキン、そしてアナキンを操る皇帝の対決でクライマックスを迎えます。皇帝は、ダース・ベイダーと戦わせることでルークの暗黒面を引き出そうと画策します。

セリフのfulfill とは「満たす/成就する」といった意味。「自分の運命を完遂せよ」という強いメッセージがうかがえるニュアンスです。次のtake your father’s place take ~’s place は「~にとって代わる」という意味で、ルークに「自分の父親と代われ」と、なかなか酷い命令をしています。つまり、長年従えたダース・ベイダーを切り捨て、ルークに代替わりをさせようとしているのです。

英語名言その⑥[エピソード6/ジェダイの帰還]
・You already have, Luke. You were right. You were right about me. Tell your sister ... you were right.
(お前にはもう救われたよ、ルーク。お前は正しかった。私はお前の言う通りだった。妹にも伝えなさい……お前が正しかったんだと)

『旧三部作』のラストシーン。ついに善の心に目覚めたアナキンとルークが対面を果たす
(『CD付 スター・ウォーズの英語 [エピソード6 ジェダイの帰還]』より)

皇帝はフォースの電撃でルークを殺そうとしますが、ダース・ベイダーが自らの体を投げ打ってルークを助けます。

生命維持装置を破壊されたダース・ベイダーは、最後に自分の目で息子の顔を見たいと、マスクをとるようにルークに頼みますが、ルークは「I’ve got to save you! (僕はあなたを助けなきゃいけないんだ!)」とそれを拒みます。

それに対し、ダース・ベイダーことアナキンは上記のセリフを言うのです。You already have は、中学英語でもよく出てくる現在完了の形ですね。have の後ろに動詞の過去分詞をつなげるのがお決まりですが、ここでは直前のルークのセリフにある「saved」が省略されていると推測ができます。補足をすると、 You already have saved me. が本来の形だと言えます。

ここでのright は「右」ではなく「正しい」で、be right about ~で、「~について正しい」となります。これは、ルークがアナキンの中に「善の心」が残っていると信じて戦い、最後の最後でアナキンの「善の心」を覚醒させたのです。

以上のように、『スター・ウォーズ』では、シリーズを通して「心の戦い」がメインテーマとして貫かれています。ついつい、激しい戦闘シーンやカッコいいメカに目が行ってしまいがちですが、「フォースを巡る心の戦い」と「英語のセリフ」を押さえておくことで、より楽しめるものになると思います。

ぜひ、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』という国際的なイベントを楽しみつくしてください!

(©&TM LUCASFILM LTD.)
 

安河内 哲也 東進ハイスクール・東進ビジネススクール講師

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やすこうち・てつや / Tetsuya Yasukochi

1967年福岡県生まれ。上智大学卒。予備校講師、教育関連機関での講演などで実用英語教育普及に従事。著書に『子どもの英語力がグンと伸びる最強の学習』(扶桑社BOOKS)など。

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