父親の心得は「スター・ウォーズ」に学ぼう 現代日本の父親とダース・ベイダーの共通点
「フォース」とは何か?
『遠い昔、はるか銀河の彼方で……』とは言うけれど、民主主義によって選出された首長が、自ら国の脅威を創り出しておきながら、それに対抗するための武力と権力を手に入れていく、スター・ウォーズの物語前半のシナリオは、現在の社会情勢にも酷似しているようで、背筋が凍る思いがする。混乱の中、主人公のアナキン・スカイウォーカーは、その心の弱さゆえ、作中の悪役である暗黒卿に利用されてしまう――。
スター・ウォーズの監督であるジョージ・ルーカスは、世界中の神話や宗教、哲学を研究し、それらをあますところなくスター・ウォーズの世界観に込めているといわれている。光線剣ライトセーバーを用いる守護者である「ジェダイ」の精神が、騎士道や武士道に通じることは有名な話だ。
多種多様な“宇宙人”が入り交じって社会を構成している描写は、まさに現在のダイバーシティ社会そのものだ。自らの意志をもたないクローン兵たちは、国や企業にとって扱いやすいように教育された画一的な「人材」としての現代人の姿に似ている。クローン軍とドロイド軍の戦いは、企業戦士とコンピュータの戦いのようにも見える。そうやって考えると、映画の中の設定や登場人物や小道具の一つひとつが、実社会のさまざまな側面を映し出すメタファーに見えてくる。
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