品切れ続出!まさかの「ほうき」人気の裏側

都会、マンション暮らしにこそ向いている

エコや節約、シンプルライフへの関心が高まる中、こうしたほうきの特性が見直され、じわじわと人気が広がっているとみられる。

室内掃きに最適と名高い、これだけの理由

中でも、棕櫚(ヤシ科)の樹皮で作る棕櫚箒は、ゴミの収集力に定評がある。筆者も同店でいちばん売れているという「7玉長柄箒」を使ってみたが、その評判に納得だ。棕櫚の繊維が細かいゴミも髪の毛も逃さずキャッチするので、埃を舞い上げずしっかり掃除できる。イヌやネコの毛もよくとれるため、ペットを飼う人の購入も多いそうだ。穂先についたゴミはとらねばならないが、静電気が起きず簡単に落とせるので特にストレスを感じない。

いちばん人気の「7玉長柄箒」。全長125センチ、約390gで、身長153センチの筆者も違和感なく使える

何より感動したのは、掃除可能範囲の広さ。巾木の上や襖敷居の隅といった細かな箇所から、掃除機やモップでは微妙に入らない隙間まで、スイッと綿ぼこりを絡めとってくれるのである。冷蔵庫と壁の間、テレビ台の後ろや下など、見て見ぬフリをしてきた場所が大掃除前に簡単にキレイになった。

また、棕櫚箒は、フローリング住宅に暮らす家庭からも熱い支持を得ている。しなやかで柔らかいため床材を傷つけず、フローリングの溝のゴミをかきだしてくれる上、棕櫚の繊維に含まれる油分が床をツヤツヤにしてくれるからだ。

さらに、「一生に3本あれば事足りる」と言われるほど耐久性があるのも大きな特徴だ。優しく掃き、穂先にクセがつかないよう吊るして保管するなど大切に扱えば、10~20年もの間、現役で活躍してくれるらしい。「経年変化で銅が棕櫚の色になじみ、なんとも味わい深い色みになっていく」(土田代表)そうで、アンティーク道具を育てていく楽しさもある。

注意点は、しばらくの間、粉っぽい細かな棕櫚の樹脂が出ること。屋外で払い落としてから使い始めた方がいいだろう。筆者は室内で新聞紙を敷き落としたが、それでも一週間は樹脂が出続けた。

しかし、この“儀式”を乗り越えれば、前述のように快適な掃除ができるようになる。今後、わが家ではもう床用クイックルワイパーは使わないかもしれない。

また、腰痛持ちでチリトリが使えないため、箒で集めたゴミは掃除機で吸い取りたいのだが、それだけの用なら今のキャニスター型の掃除機は大きすぎる。ハンディタイプの掃除機に乗り換えて箒とW使いするスタイルに変えれば、かなり省スペース化も図れるだろう。口コミでも、あまりの使いやすさに「掃除機を使わなくなった」「レンタルモップを解約した」と、掃除スタイルが変わる人は多く、箒入手は掃除アイテムを整理するいい機会にもなるようだ。

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