「クリーニング代がバカにならない!」。特に衣替えの季節はこうボヤく人も多いだろう。だが、料金が安い店だと仕上がりが雑な場合も多々あり、クリーニング店選びは難しいものだ。こうした中、自力でほとんどの衣類を洗ってしまう人が増えている。
そこで活躍するのが、ドライマーク衣類も洗える、いわゆる“おしゃれ着用洗剤”だ。「エマール」や「アクロン」のカテゴリーといえばピンとくるだろうか。
ウールのニットから、肌着やダウンジャケットまで、さまざまな衣類が自宅で洗える。しかし、今でこそ大手洗剤メーカーも人気モデルなどを起用してPRする、定番アイテムとなっているが、一昔前まで市場にこの手の洗剤はほとんど見当たらなかった。
今回は、そんなおしゃれ着用洗剤の黎明期から存在する、知る人ぞ知る人気洗剤を紹介しよう。「ドライニング」という商品だ。購入者の半数以上がリピーターで、20年以上愛用している人もいるという。発売以来、緩やかではあるが売り上げも右肩上がりで、新規顧客も着実に増えている。ユーザーを虜にする魅力は、いったいどこにあるのだろうか。
しっかり落ちるカギは「ブレンド比率」
「ドライニング」を製造販売するのは、大阪府に本社を構えるUYEKIだ。同社は、オレンジ系洗剤のパイオニア的存在。まだオレンジが石鹸などの香料にしか使われていなかった時代から、いち早くオレンジオイルの油脂を溶かす力や浸透力に目をつけ、開発に力を注いできた。
代表的なのは住居用の「スーパーオレンジ」シリーズだが、編集担当のY氏も愛用しているそうなのでご存じの方も多いかもしれない。そのほか、衣類用、キッチン回り用と幅広く展開し、今やその数は詰め替えを含めると計20種類以上にも上る。このオレンジ系洗剤の第1号商品が、1989年に発売された「ドライニング」だ。
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