最大の特徴は、短時間つけ置きするだけでデリケートな衣類もキレイに仕上げてくれる点である。ドライマーク衣類を水洗いする鉄則は、生地をなるべく動かさないこと。最近の洗濯機にはドライコース機能などもついているが、洗濯機の振動は繊維にダメージを与えるため、衣類へのやさしさを考えるなら押し洗いさえ不要な「つけ置き洗い」がベストなのだ。
また、衣類は水に長く濡れていても傷みやすくなるが、「ドライニング」を使えばあっという間に洗濯が終わるのでその心配がない。たとえば、ブラウスや薄手のニットなら、つけ置き約5~10分、脱水約20~30秒、すすぎ1回、脱水約5~10秒(水10Lに5mlの液体ドライニングを入れた場合)と、短時間で洗濯が終了してしまう。
絶妙なブレンド比率で汚れを分解
しかし、こんな短時間でちゃんと汚れが落ちるのだろうか。そう疑う人は一度試してみるといい。夏に履き続けたスラックスなどの汚れがひどいものは、つけ置きしていた水がかなり黒ずむのでビックリするだろう。同社のお客様窓口には、「男性特有の染みついたニオイが取れて重宝しております」といった声も届いているとか。
この秘密こそが天然のオレンジオイルなのである。素早く汚れを分解する働きがあるので、こんな短時間でもスッキリきれいに洗いあがるのだという。ちなみに、オレンジオイルの量が多ければ洗浄力が上がるというわけではないらしい。「ここが企業秘密の部分。他社にはない、絶妙なブレンド比率なんです」と、営業本部の渋川和紀本部長はニヤリと笑う。
さらにスゴイのは、洗浄力だけではない。ネットなどの口コミでも「カシミヤのセーターもふわふわ」「クリーニング店に出すよりキレイになるかも」といったコメントを見かけるが、仕上がりのよさにも定評があるのだ。
そのワケは、「衣類を傷めずに洗い上げるよう、原料にもこだわっている」と、商品部の下中宏一係長は説明する。液性を中性にし、オレンジオイルやヤシ油由来の界面活性剤など植物原料を主体とするなど、生地に負荷をかけないよう作られているので、柔軟剤なしでもふっくら仕上がるそうだ。また、生地だけでなく、手肌や環境に優しい点も、ユーザーの安心感につながっているのだろう。
原液を使い、襟・袖・下着(血液汚れ)などの部分洗いやシミ抜きができるのも便利だ。もちろん洗濯機で使うこともでき、しかも作業着など汚れのひどいものは、普段使っている粉末洗剤に加えると、洗浄力がグンとアップするそうだ。
実は、筆者も親子2代で愛用している。母は、衣類のほとんどをクリーニング店よりキレイに仕上げてしまう人。ある日、上手な洗濯の仕方を尋ねたところ、コツとともに「ドライニング」の液体タイプを教えてくれたのだった。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら