【産業天気図・スーパー/コンビニ】値上げ要請の中、価格競争がむしろ激化。スーパー、コンビニとも「曇り」続く

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スーパー、コンビニ業界は、07年度後半、08年度とも弱含みの状況が続きそうだ。今秋相次いだメーカーの値上げ報道やガソリン価格の高騰などにより、消費者の防衛意識が高まっている。10月までのスーパーの既存店売上高は、22カ月連続で前年割れ。コンビニも天候要因で9月こそ前年比プラスとなったが、前年割れ基調に変わりはない。特に地方で苦戦を強いられる大手企業が多い。
 スーパー各社は収益確保が難しい状況にある。仕入れ価格の上昇圧力が高まる中でも07年度後半は価格競争がむしろ激化。総合スーパー最大手のイオン<8267>が「価格凍結宣言」を打ち出したのを皮切りに、大手のほとんどが同様の価格訴求策に追随した。客離れを防ぐために、スーパー各社は安易に値上げに踏み切ることができない。イオンはすでに08年以降も価格凍結宣言を継続する考えを表明している。
 当面は、売り上げの低迷を経費削減等でカバーする構図が続く。『会社四季報』08年新春号(08年1集)では、イオンの07年度通期営業益予想を若干ながら再減額、増益幅が縮小するとみている。セブン&アイ・ホールディングス<3382>は07年度予想を営業益で前期比4.5%増で据え置いたが、中核のセブン−イレブン・ジャパン、イトーヨーカ堂とも弱含みが続いており、若干未達になる可能性もある。メーカーの値上げが恒常化すれば、08年度以降、バイイングパワーの大小によって企業間格差が拡大する可能性がある。その点では拡大路線を続けたイオンにとってはシェア拡大のチャンス。逆に言えば、イオンはここでシェアを高められなければ、過去の投資を回収できない事態もあり得る。一方で、中小スーパーでは再編の機運が高まる可能性もある。
 コンビニ業界では、ドラッグストアや外食など、業態を越えた競争が激化している。本来の収益柱である弁当、おにぎりなど、中食カテゴリの苦戦が影響している。各社はカウンターフーズ等の拡大で収益力を強化する一方、健康志向の弁当や生鮮品を導入し、女性やシニア層の開拓に取り組んでいる。ただ、中堅・ローカルチェーンの回復は見込めず、厳しい状態だ。セブン−イレブン、ローソン<2651>、ファミリーマート<8028>など大手チェーンとの格差は広がる傾向にある。08年度も競合状況が緩和されるとは考えにくく、業界再編の可能性も残されている。
【並木 厚憲記者】

(株)東洋経済新報社 四季報オンライン編集部

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