就活に役立つ!「会社四季報」使いこなし術【第2回】--限られたスペースに詰めた情報の裏側を読み解け

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そして、カッコの中はそれぞれの利益率(%)を示しています。商売のうちどれだけ利益が上がったのかという効率性を示します。大きければ大きいほど効率よく儲かっていることを示しています。日産でいうと商売の規模は圧倒的に自動車事業のほうが大きいですが、効率よく儲けているのは自動車ローンなんですね。ちなみに、このカッコの中に▲があるとそれはマイナスの利益率ですから、赤字だということを示しています。損をしているという意味です。

海外でビジネスをしている会社の場合、【連結事業】【単独事業】のさらに右横に【海外】の記載があります。これは海外でどれだけ商売を上げているのかというのを示す数字です。専門的に言うと「売上高海外比率」。これも%で表していて、逆に100から海外の数字を引くと国内の割合をはじき出すことができます。どれだけグローバル(世界的)にビジネスを展開しているかということが分かります。上場企業の中には海外比率が100%に近い会社もあり、こうした企業は日本国内よりも、海外のほうで有名だったりします。

 

 

「会社四季報」は限られたスペースの中で、可能な限り情報を詰め込んでいますので、何の予備知識もなければ、まったく意味がわからないぐらいに、簡素化して記述されていることがあります。その分、情報の裏側をしっかり読み解くと、記載されている以上の情報を得ることができます。

企業のホームページにはここまでの情報が一目でわかるようには掲載されておらず、専門的な情報にたどり着くのに手間がかかります。なおかつ、客観的な基準に沿った動かしがたい数字が記載されているのも「会社四季報」の特徴です。次回は、「会社の大きさを知るには?(仮称)」のタイトルで、さらに会社の実相に迫りましょう(毎週木曜の掲載を予定しています)。

第1回<<読み方を知ればこわくない!

第3回<<3つの数字で会社の大きさを測ろう
第4回<<志望企業は儲けている?
第5回>>業界・企業で給料はこんなに違う
第6回>>会社の健全性を見極めよ!
第7回>>時価総額で分かる会社の値段
第8回>>会社は誰のもの?
第9回>>業界地図を活用しよう

就職四季報プラスワンは>>こちら

(武政秀明 =東洋経済オンライン)

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