「瞑想」と「深い呼吸」が折れない心をつくる 米国防の要「ペンタゴン」が認めるその効果

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便利なはずのツールも、使い過ぎれば毒となる。現代人は深刻な、「情報中毒」状態だ。常に誰かに、何かにつながっている状態で、どうやって人生の大切な課題に集中し、思考をクリアにできるというのだろうか。悩みも不安も、自分に余裕がなければ向き合えない。思考が休まらなければ、その余裕も生まれない。

では、どうすれば「思考」を休めることができるのか。即効性のある方法がある。それは、一切の情報を一時的にシャットアウトする習慣をつけることだ。スマホを手にしている時間を1日たった5分止めるだけでもよい(それくらい、きっと誰もが出来るだろう)。そのたった5分の間、取り組んでほしいのが『瞑想』だ。

瞑想を導入したペンタゴンの狙い

すぐに取り入れられる、ペンタゴン式のシンプルなメソッドを紹介している

実は私が所属するアメリカ国防総省、通称「ペンタゴン」では、本格的に『瞑想』をトレーニングに導入している。ペンタゴンはアメリカ国防の要だ。職員数は傘下の軍を合わせて320万人、実にアメリカの1%が従事している巨大組織である。CIAやFBIなどと並び、映画の題材にもよく登場する組織であるが、その多くのミッションは「機密」というベールに包まれている。

組織の宿命上「緊急事態」は日常茶飯事だし、極限状態に追い込まれるような困難が常について回る。そんなストレスフルな状態の中、ざわめく心を静め、自らの思考を正常化させるための方法として、『瞑想』は我々の必須トレーニングとなった。

ペンタゴンというと、年中マッチョなトレーニングをしているとの誤解があるようだ。しかし、どんな困難にも立ち向かえる強い意志力、精神力を整えるには、心身両面のトレーニングが必須である。「心」を鍛えなければ、人は正常には機能しないということを、われわれは誰より知っている。戦場に送られ増えていく精神不調者、深刻なPTSD(心的外傷後ストレス障害)に悩まされる人たち。瞑想はそうした問題を緩和するのに効果を上げている。

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