世界一幸せな国、と言われるデンマーク。「税金は高くても、その分、国が必要な生活の面倒をみてくれるのだから納得できる」と多くのデンマーク人は考えています。国民負担率(国民所得に対する税金と社会保険料の割合)は70%を超えています。つまり所得の約7割が国に徴収されて、福祉サービスとして国民に再配分される、という典型的「福祉国家モデル」です。
これだけ高い負担に国民が納得していることは驚きです。知人のデンマーク人は「日本との大きな違いは、政府の役人が信用できるからだ」と笑いながら説明してくれました。高い税金を納めても、それが無駄なく適切に配分され国民のために使われている、と信じています。このような国民の国へ対する信頼なくしては成り立ち得ない高福祉高負担のかたちです。
ところで、このような高福祉国家デンマークにも民間の保険はあるのでしょうか。デンマーク人は保険に入っているのでしょうか。
デンマークでは医療費はすべて無料
デンマークでは医療費は無料です。家庭医と呼ばれる主治医が国民の一人ひとりに割り当てられています。命にかかわる病気なのか、緊急な治療を要する病気なのか、すべて家庭医が判断します。
必要な場合には高度な治療を受けられる病院の専門医が紹介されます。そして病院での治療費はたとえ数千万円を超える金額であってもすべて無料です。
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