注目!就職に力を入れている大学ベスト100 就職指導に熱心な大学のトップは明治大学

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就職においても理高文低で、理工系、農学系などにとどまらず、国家資格と直結した医、薬、看護、医療技術系(理学療法士などを目指す系統)などの理系学部が人気になった。有名大学より確実に就職できる学部・学科に受験生が殺到した。

この傾向に終止符が打たれたのが2015年だ。景気回復により文系学生の就職が売り手市場に変わり、受験生の文系人気が復活した。教育、法などで志願者が増加し、薬、医療技術系の志願者が減少に転じた。2016年もこの傾向は続くと見られている。

大学の就職力は受験生や保護者の大学選びに大きく影響する。出口である就職が、入口である募集に直結するようになってきた。就職に強い大学は学生募集も好調だ。就職を不安に思っている受験生や保護者が多いということだ。

明治大学は6年連続のトップ

こういった状況で、1位の評価を受けたのが明治大学だ。就職氷河期だった2010年から6年連続でトップだ。就職支援に力を入れ、10~13年の志願者日本一への原動力の一助となった。

ただ。就職支援はどこの大学も力を入れている。エントリーシートや履歴書の書き方、模擬面接、就職試験や公務員試験の対策など、学生のニーズに合わせた指導は当たり前になってきた。

また、多くの大学が企業を招いて就職相談会を開催している。そのほかにも社会人としての心得、就職するということはどういうことかを、1年次から教育している大学も増えてきている。

明治大は大手大学の中でも、就職支援にきめ細かく取り組んでおり評価が高い。特に女子の就職支援に定評がある。神奈川県にある私立女子高の進路指導教諭は「入学後のサポート体制がしっかりしており、就職まで面倒をよく見ていることに加えて、研究内容も充実している」と話す。

この10年ほどで、明治大の女子学生の割合は4人に1人から3人に1人となった。予備校の入試担当者がこう話す。

「志願者が増えている大手の大学では、女子受験生の獲得に成功しているところが多くなっています。女子大がある分、女子の方が受験できる大学は多く志望校選びはシビアで、女子が学びたいと思う新校舎や新キャンパスなどのインフラ整備、就職状況の充実などが必要です」

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