※最新の大学関連ランキングはこちら
就職難の時代、資格を基にした専門職の人気が高まっている。医学部ブームも、雇用不安が背景にある。ここでは医療系資格や教員など、さまざまな資格の取得や就職に強い大学を探る。
まず、医師資格について。医学部に入学できても、医師国家試験に合格しなければ医者にはなれない。2013年試験で最も合格率が高かったのは自治医科大学である。107人が受験して106人が合格した。2位は公立の名古屋市立大学。3~4位の4校は私大。国立大で最も合格率が高かったのは、9位の筑波大学だ。表にはないが、新卒だけの合格率でトップとなったのは名古屋市立大学と埼玉医科大学。いずれも合格率100%であった。なお、東京大学医学部の合格率は94.4%にとどまる。
歯科医師国家試験の合格率首位は私立の東京歯科大学。上位10大学に入った私大は東京歯科大だけ。8校が国立大だ。唯一の公立、九州歯科大学は4位となった。新卒合格率首位も東京歯科大である。
看護師、保健師の国家試験で合格率トップとなったのは、順天堂大学だ。帝京大学や浜松にある聖隷クリストファー大学などがその後に続く。
作業療法士、理学療法士といったリハビリテーション(機能回復訓練)職の国家試験に強いのは、国際医療福祉大学。栃木県にある保健医療学部がいずれも首位になっているほか、神奈川県の小田原保健医療学部、福岡リハビリテーション学部も、いずれかの上位10大学・学部に入っている。
病院や薬局などで働く薬剤師の国家試験で最も合格者数が多かったのは東京薬科大学。上位10校はすべて私大だ。合格率で見ると、名古屋の名城大学が97.1%で首位だ。207人が受験して201人が合格している。
病院などで放射線を用いた検査・治療を行う診療放射線技師の国家試験で最も合格者数が多かったのは、三重県にある鈴鹿医療科学大学。保健衛生学部に放射線技術科学科を設け、養成している。
公務員である警察官、消防官、自衛官になる人の多い大学は、日本大学や近畿大学、国士舘大学など。就職率で見ると、警察官と自衛官の首位は日本文化大学、消防官の首位は千葉科学大学となっている。
地方公務員で最近人気が高いのは教員だ。学校に理不尽な要求をするモンスターペアレントの存在など、教員の苦労が絶えないことは確か。しかし、地方自治体の多くが事務職の採用を抑制している一方、教員の新規採用数は増えている。団塊世代の大量定年分を補充する必要があるからだ。地元志向の強い最近の若者にとって、遠隔地への転勤の少ない教員は魅力となっているようだ。
大学情報に詳しい大学通信の調査によれば、小学校教員の就職者数が最も多いのは国立の北海道教育大学。以下、大阪教育大学、愛知教育大学と国立の教員養成大学が続く。4位と5位に私立の文教大学、岐阜聖徳学園大学が食い込んでいる。
中学・高校への教員就職者数で最も多いのは日大。率で見ると大阪教育大や愛知教育大といった国立大学が強い。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら