教育現場で即戦力となる幼稚園教員・保育士に
地元で働き続けられることが多い幼稚園教員や保育士も人気が高い。就職者数最多は両方とも聖徳大学。千葉県松戸市にキャンパスを構える。保育士採用数は7年連続全国1位という実績もあり、私立幼稚園・保育所からの求人数は同大の幼児教育系就職希望者の11倍に及ぶ(12年度)。どんな教育を行っているのか。少し詳しく見ていこう。
「幅広く教養を学んで心を育てるとともに、教育現場で即戦力となれるよう実践的な専門性が身に付く指導をしている」と、聖徳大児童学部長の仲瀬律久教授は語る。
教養は本物に触れることを重視している。学内にある講堂に世界的なアーティストを招き、年間約30回コンサートを行う。13年度はウィーン少年合唱団や京劇の劇団、モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団、キエフバレエなどが予定されている。
心を育てるために学生同士や教員の交流にも力を入れている。毎年5月、箱根で1泊2日の新入生フレンドシップツアーを行い、1年生と2年生、教職員が参加し、新入生の不安を和らげる。1年生だけの3泊4日の志賀高原夏山旅行もある。幼稚園教員養成・保育士養成の各コースの学生は、40~45人でクラス分けされ、それぞれに担任教員がつく。4年間、一貫して指導する。
実践的な専門性を身に付けるために重視しているのがピアノ教育だ。幼稚園教員や保育士に必要な、子どもたち一人ひとりの顔を見ながら演奏ができる技術を学んでいく。幼稚園教員養成コースでは4年間必修で、徹底的に演奏指導を行う。
教育実習を2段階に分けて行うのも同大ならでは。幼稚園教員養成コースの場合、1年次は附属幼稚園、3年次には一般の幼稚園で実施し、段階的なスキルアップを促す。
その際、1年次の実習の前には2年生から、3年次の実習の前にも4年生から事前指導を受けられる。学生同士の学び合いの場が多いのも聖徳大の特長だ。
「4年間を通じてしっかり学べ、合間には幼稚園のボランティアに行けるなど、学生生活は充実の一言。中でもピアノはしっかり指導してもらえた」と、幼稚園教員養成コース4年生の川嶋彩子さん。東京都の区立幼稚園教員採用試験を受験し、約60倍という超難関をくぐり抜け、見事合格を果たした。この試験では彼女を含め、聖徳大の学生3人が合格したというから、同大の教育水準の高さがうかがえる。
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