さらに、仕事と育児といった両立生活へのソフトランディングを可能にするため、生後6カ月未満の早期復職の場合、復帰後1カ月間は4時間の短時間勤務、1歳到達前日までは1日6時間の短時間フレックス勤務といった、柔軟な勤務形態も取り入れています。
「最大の目的はキャリアブランクを長く作らないためです。育休から早く復帰したいという意欲のある社員を支援し、育児と両立しながら思い切って仕事にチャレンジできるようにしたいと考えています。2014年以降、費用補助、4時間勤務を各1人が取得しています」(今西さん)。
また、2013年度からは子どもを保育所に入れるための活動「保活」を専門家がサポートする「保活コンシェルジュ」も導入、妊娠時から保育所が決定するまでを個別支援しています。2014年度までに110名が活用したようです。
長内美鶴さんはキャリア12年の中堅社員。広報グループを経て、現在は東京・新宿にあるショールーム「ダイキンソリューションプラザ フーハ東京」に勤務しています。2013年5月にお子さんを産み、11カ月後に早期復職を果たしました。「当初は1カ月8万円の認可外保育所を利用したので、手厚い補助があり助かったことを覚えています」(長内さん)。
復職後には、社内で定期的に開催されている「育児休暇復帰者セミナー」へ、上司とともに参加。同じような立場の女性社員と情報交換をしたり、管理職と意見を交わしたりするなど、仕事と育児の両立に対して考えを共有・理解することができたといいます。「基本的な勤務時間は9時半から18時ですが、上司と相談のうえ、いまは30分前倒しの時差勤務にしています。おかげで、仕事が終わってから子どもを迎えに行くのにも間に合います」(長内さん)。
男性130名が2014年度に育休取得
子どもが体調を崩して出勤できないこともありますが、普段からメールや口頭で、自身の抱える仕事や状況を周りに伝えておくことで、チーム運営に支障をきたさないように注意も払っているとか。「柔軟な勤務制度もあり、うまく両立できていると実感しています。キャリア継続にも自信がつきました。主婦の悩みや課題に共感できるようになり、今後の製品やサービスに活かしたいと思います」(長内さん)。
このように、幅広い制度を背景に、早期復職、キャリア継続を支援しているのがダイキン工業です。男性にも育児休暇を奨励していて、2014年度は130名が取得、出産タイミングや、配偶者の職場復帰前に1週間利用するというケースがあったそうです。新たな勤務形態として「部分在宅勤務」も2014年度にトライアルで実施し、制度化に向けて検討していくとのことです。
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