都市再開発など大型プロジェクト中止が相次ぐ…人手不足だけじゃない、日本の建設費高騰を引き起こした「本当の原因」

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AI時代に突入してアメリカではブルーカラーの労働者に対する需要が拡大し、「ブルーカラービリオネア」が誕生しているというニュースも流れているが、日本でも現状のままで建設技能労働者の入職者を増やしていくには労務費を大幅に上昇させるなど待遇を改善していく以外に方法はない。そうした状況で、建設コストを適正に管理したいのであれば、発注者自らがプロジェクト管理する必要がある。

そのときに、発注者をサポートして建設プロジェクトを企画・管理・運営する役割を担う専門的職能が求められるだろう。それが「空間プロデューサー」だ。そのことは記事「激動期に突入するゼネコン、求められるのは『空間プロデューサー』としての役割。課題は『請負』型ビジネスの変革と『リーダーシップ』」で解説したので、お読みいただきたい。

「暗黙知」を別技術で代替するとしてもコストは膨大

日本では人口減少が加速し、人手不足が深刻化するなかで、発注者が好き放題に建設工事を発注できる市場環境を維持していくことは困難だろう。日本の建設現場は、技術・技能者の経験やノウハウなどの「暗黙知」で運営・管理され、高品質な建設構造物を実現してきた。それをフィジカルAIなどで代替するにしても、相当な時間とコストがかかると予想される。そのために必要な投資を、建設業だけでなく、発注者を含めてどう負担していくか。

「建設業と不動産業は共存共栄の関係にある。緊急申し入れではインフレリスクの考え方を含めて協議する場を設けることを提案した」(野村正史・不動産協会副理事長・専務理事)。日建連がどう対応するのかは現時点では決まっていないようだが、建設的な議論が求められている。

千葉 利宏 ジャーナリスト

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ちば・としひろ / Toshihiro Chiba

1958年北海道札幌市生まれ。新聞社を経て2001年からフリー。日本不動産ジャーナリスト会議代表幹事。著書に『実家のたたみ方』(翔泳社)など。

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