都市再開発など大型プロジェクト中止が相次ぐ…人手不足だけじゃない、日本の建設費高騰を引き起こした「本当の原因」
従来通りの方式を続けてきたツケが一気に噴出
日本経済は「失われた30年」と言われる停滞期を経て、さまざまな産業において構造変革の必要性が叫ばれてきたが、遅々として進んでいない。従来のビジネスモデルをデジタルテクノロジーやAIを使ってトランスフォーメーション(変革)することへの抵抗が強いからだ。日本企業のDXがなかなか進まないのもそれが原因である。
不動産デベロッパーなどの発注者も、デフレ状態が続くなかで工期が長い大型プロジェクトを従来通りの「総価一括請負方式」で発注して業績を拡大してきた。インフレリスクが顕在化したことで、そのツケが一気に噴出したと言える。筆者が大手デベロッパーのトップに「自業自得」と言ったのも、発注者が自らの責任を自覚しなければ、建設コストなどの透明性確保を実現できるはずもない。
日建連では、2025年7月に「建設業の長期ビジョン2.0」を公表した。その中で現在303万人の建設技能労働者が2035年には129万人不足すると試算し、25%の労働生産性向上と外国人などの入職者の増加で克服するとしている。実際に25%もの生産性向上をどうやって実現するのか。その具体的方策は示されていない。


















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