東大卒の教育ライターが明かす、東大推薦入学者だけに与えられる"特権"の正体

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ちなみに、筆者は言語学がやりたかったため、文学部言語学研究室に希望を出しましたが、当時は定員割れを起こしており、50点台(落第ギリギリ)でも通れる有様。

おかげで、平均点を全く気にせず、適当に時間割を埋められるだけ授業で埋めてから、興味のあるものだけを受講していました。もちろん平均点はボロボロでしたが、最終的に進学できればよかったので、むしろ気楽に過ごせていました。

一方で、法学部や理転を目指す同級生は80点、90点を目指しており、毎日寝る間を惜しんで勉強していました。80点以上は東大生でもしっかり勉強をしないと取れない点数で、ひとつひとつの試験に対して細心の注意を払い、徹底的な対策をして臨むことでようやく取れるかどうか。

サークルやバイトもサボれないので、「昨日は徹夜で勉強をしていた」と聞いた経験も、1度や2度ではありません。

点数に縛られて学びの幅を狭める生徒が続出

ところで、東京大学内では「逆評定」と呼ばれる有志サークルによる雑誌が販売されています。これには各授業の先生の名前と、授業内容や評価の厳しさが掲載されていました。優しくて単位認定も甘い先生なら「大仏」、逆に厳しくてバンバン不可(落第)を出す先生なら「大鬼」といったように、勝手に先生の評定をつけるわけです。

基本的に、ほぼすべての東大生はこの逆評定を読み込みます。この評価によって「この授業は点数評価が甘い」「この先生は点数が厳しいから平均点が下がる」など見当をつけて、履修を組むのです。

もちろん先述の高得点狙い組は穴があくほど読み込みますし、「大鬼は平均点が下がるから、取りたいけれど履修しない!」など、学問ありきではなく点数ありきの履修計画を組むのも当たり前。

自由に学べる大学に来て、点数に縛られて学びの幅が狭まっているのは皮肉ですが、こうしないと「学びたいこと」にたどり着けないのですから、仕方ありません。

もしどうしても該当授業を学びたい場合には、「単位認定はいらないけれど、授業には参加したい」と頼み、聴講する人もいます。その授業の評価が入るとキャリアにキズがつく可能性が高いならば、キャリアパスに最初から組み込まなければよい。東大生らしいクレバーな結論です。

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