レアアースで揺さぶる中国に対抗できるのか? 日本が握る"代替困難"な製品の正体

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一方、レアアースを戦略的な武器として、日本やアメリカに圧力をかけている中国にとって、もっともその影響が大きいのは何か。いわば、中国にとってのチョークポイントとはどのようなものが考えられるか。

①高性能フォトレジスト
先に紹介した「高性能フォトレジスト(感光材)」は、日本がほぼ10割のシェアを持っており、7nm以下の先端チップの製造は物理的に不可能と言われている。自動車や家電向けの汎用的なArFレジストでも中国は日本に依存しており、この感光材の供給が止まれば既存の工場も稼働停止に追い込まれるとされている。

②コーター・デベロッパー(塗布現像装置)
フォトレジストをウェハーに塗って、現像する装置。「東京エレクトロン」が世界シェアの90%を独占していると言われる。露光装置の世界シェア92.8%を持つと言われるオランダASML製の露光装置と連携させており、この装置が入手できなければ半導体は作れない。

③洗浄装置と高純度化学ガス
「スクリーンホールディングス」が洗浄装置で高いシェアを保有しており、ウェハー上の微細なごみを取り除く洗浄装置などは日本企業に依存していると考えられている。

日本の優位性がいまだに保たれている

こうした日本企業による高いシェアは、日本と全面的に輸出規制競争などになった場合には、中国の半導体メーカーの開発プロセスや、中国政府が推し進めるAIやフィジカルAI開発などは、少なくとも短期的な影響は避けられない。とりわけ、半導体製造過程のなかの「洗浄」と「後工程」と呼ばれる部分については、日本の優位性がいまだに保たれており、中国には大きな影響を与えられると考えられている。たとえば、「ディスコ」のウェハを切り出す精密切削装置「ダイシングソー」も、世界の70~80%のシェアを持っている。

株式投資をやっている人ならすぐに気が付くはずだが、これらの企業は半導体関連銘柄として、株価も大きく上昇している。金融マーケットでは、すでに日本企業の優位性がよく知られているわけだ。

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