「高架道路を作ろう、立ち退いた商店でモールを作ろう」→あえなく大失敗…全長505メートル「茨城の廃墟モール」はなぜ失敗したのか

✎ 1〜 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 6
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
「アスタくにづか」左が5番館、右が6番館
左が5番館、右が6番館(筆者撮影)

2つのモールに共通する"動線の悪さ"

「アスタくにづか」全体に人がいないわけではなく、地下のスーパーなどは買い物客が見られる。新長田駅周辺から3番館・4番館あたりまでのアーケードは、子ども連れファミリーから年配者まで多くの人で賑わっている。

だが、アーケードを進むにつれて閑散とし、「アスタくにづか」の2階にはほぼ人がいない。筆者が訪れたのは年末で、休業している店舗があることを差し引いてもシャッターが目立つ。各棟を地下、地上、空中の通路がつないでおり、自分がどこを歩いているのかわかりにくい造りになっている。

「アスタくにづか」のフロアガイド
「アスタくにづか」のフロアガイド。1番館~6番館を長いアーケードや連絡通路がつないでいる(筆者撮影)

茨城県土浦市の「モール505」と同様に、来店客が買い物しにくい動線になっているのだ。

大型のショッピングモールでは、「いかに来店客を回遊させるか」ということを考えて通路の長さや形状、上下の移動動線を設計するが、その定石が守られていないのである。

なお、「アスタくにづか」の店舗が撤退し、空き区画が埋まらない一因として店舗側は、徴収される管理費が高すぎることも指摘している。また、下町だった場所に身の丈に合わない規模の施設を作りすぎたとの声もある。新長田の再開発により、商業部分の床は震災前の1.4倍に増えた。2005年時点ですでに空き店舗が目立っており、複数の店舗が一斉に撤退するような状態であった。

次ページ「モール505」は今後どうなる?
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事