「夢が現実になる場所」「Just Do It.」… ディズニーやナイキの《突き抜けたコンセプト》が「熱狂的なファン」を生むカラクリ

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この結果、ナイキは数多くの「スポーツをしていない人」にも購入されるブランドになりました。

このコンセプトの純度の高さと一貫性こそが、ナイキが50年以上にわたって世界中の人々を走らせ続ける「見えないエンジン」になっているのです。

シンガポール「庭園の中にある都市」

国家レベルでコンセプトを考え、国そのものを生まれ変わらせた事例もあります。

日本人が行きたい国のランキング上位の常連で、「治安がよくて清潔な街」というイメージもある東南アジアの島国シンガポール。

しかし、かつては現在のように豊かな都市国家ではありませんでした。

その状況を変えたのが、初代首相となるリー・クアンユーによる「庭園都市(Garden City)」という壮大なコンセプトでした。

彼はとにかく「街の見た目」にこだわり、「都市が清潔で緑豊かであれば、外国の投資家は、秩序と希望のある国だと感じるだろう」と発言。その言葉通りに「都市化」と「自然」を両立する政策を行いました。

当時、アジアの多くの都市が経済的な発展を目指し「工業化=灰色化」していく中で、シンガポールは逆に「近代化=緑化」であると定義しました。

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その結果、都市の道路は徹底的に清掃され、木々は一定の高さで揃えられ、看板は控えめに統一されました。この統制された美しさが、のちに「シンガポールらしさ」として世界に知られることになったのです。

21世紀に入ると、シンガポール政府はこのコンセプトをさらに発展させ、「庭園都市(Garden City)」から「庭園の中にある都市(City in a Garden)」へ転換しました。

都市の中に緑を置くのではなく、都市全体が庭園の中に存在するという発想です。

シンガポールの人たちは現在もこのコンセプトを貫き続けています。

国家レベルで立ち上げたコンセプトは、国民の哲学と価値観をつくり、世界でトップクラスに美しい都市のブランドイメージを世界中に定着させたのです。

篠﨑 友徳 株式会社クリエイターボックスCEO

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しのざき とものり / Tomonori Shinozaki

2007年、慶應義塾大学理工学部卒業。同年、株式会社博報堂入社。さまざまな企業のクリエイティブ制作や、統合的なコミュニケーション戦略設計に携わる。2017年、株式会社クリエイターボックスを創業。商品やサービスのコンセプト開発からブランディング、メディア展開までをワンストップで行う。

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