中高6年間の勉強ほぼゼロから東大へ。通信制高校出身の彼女を救った「うつ病の診断」と薬の力

✎ 1〜 ✎ 166 ✎ 167 ✎ 168 ✎ 169
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

自宅で浪人をすることを決めた遠山さんは、Z会の参考書を中心に勉強を重ねます。

体力的にも問題なく勉強ができるようになったこの年。うつが再発しないように現役時代と同じ1日6時間くらいの勉強でしたが、浪人当初の想定通り、成績が上がっていきました。

「東大受験生は基本的にみんな駿台と河合塾の東大の冠模試を夏と秋に2回ずつ受けますが、自分は体力的にきついと思ったので駿台だけ受けました。夏も秋もC判定でしたが、秋はマークがずれていた部分もあるので、それを加味するとB判定にはなると思います」

こうしてこの年の共通テストでは9割を確保。東大以外に受験した早稲田大学と共通テスト利用で出願したMARCHの数校にも合格します。

そして二次試験を終え、無事、東京大学の文科3類に合格することができました。

東大入学式
東大入学式の様子(写真:遠山さん提供)

「受からないとは思ってなかったけど、今までの人生で全然何かをして成功したことがなかったので、自分が合格している未来が想像できませんでした。だから合格がわかった時はすごくびっくりしましたね」

久しぶりの対面授業「時間は長いけど、授業は面白い」

こうして東京大学の文科3類に合格した遠山さんは現在1年生。久しぶりに対面で授業を受けることになったものの、「授業時間の90分は長いなと思いますが、授業はとても面白いです」と語ります。

浪人してよかったことを聞くと、「自信が持てるようになった」、「性格が丸くなった」、頑張れた理由については「母が色々とサポートしてくれたからそのおかげだと思う」と語ってくれました。

「自分の場合は、本当に浪人してよかったと思います。高3の時も文系に絞ればそこそこ成績はよかったですが、浪人してなかったら人生で頑張った経験もなく、自分に自信を持つこともなかっただろうなと思います。ちゃんと努力した経験や、精神的に追い詰められる経験もできたので、同じような境遇の人の気持ちもわかるようになったのもとても良かったですね。人に寛容になった気がします。

浪人していた頃は将来研究者になりたいと思っていましたし、いろいろ悩んでいたので哲学が向いているんじゃないかと思って文科3類に進んだのですが、そうでもない気がしてきました。

今は人権をキーワードに現代の社会問題を幅広く学んでいく川人ゼミでの活動を頑張っていますが、勉強をしながら、何の分野が向いているのかをぼちぼち見つけていければいいなと思っています」

大きな苦難を乗り越えて、小学校時代の目標を叶えた遠山さん。彼女ならきっと、どんな道に進もうとも、先は明るいと感じることができました。

教訓:自分に自信をつけることが大事
濱井 正吾 教育系ライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

はまい しょうご / Shogo Hamai

兵庫県出身、1990年11月11日生まれ。「9浪はまい」のニックネームでTwitterやYoutube、テレビ出演などを行っている。大阪産業大学経済学部経済学科に入学後、龍谷大学経済学部現代経済学科に編入学し、卒業。 高校時代にいじめを受けたことから、いじめっ子を社会的に偉くなって見返したいと思い、在学中から仮面浪人として受験勉強を4年間続ける。大学卒業後、証券会社に契約社員として就職したが10日で自主退職、同月中に配置薬会社に再就職。昼は会社、夜は予備校という生活に。同社退職後は受験勉強に専念し、9浪で早稲田大学に一般受験で合格し、2018年に教育学部国語国文学科入学、2022年卒業。現在はカルペ・ディエム所属。

Facebook: https://www.facebook.com/shogo.hamai/
 

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事