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管理職の立場にあった平成時代――つまり何十年も前の話だが――飲み会の席でぐでんぐでんに酔っぱらった部下に胸ぐらをつかまれたことがあった。
「おめえは上司なのか友だちなのか、どっちなんだよ?」
腐っても上司ではあったわけだし、モラル的にはほめられない行動ではある。けれども私はそのとき、肩を叩いて彼をなだめながら「たしかにそのとおりだよなあ」と感じ、反省していた。
簡単な話で、当時の私にはリーダーシップのかけらもなかったからである。それでいて“友だち”としての仲はよく、しょっちゅう飲み屋やクラブ(DJのいるほう)に遊びに行ったりしていた。だからうまくいっているのだろうと勘違いしていたのだが、あのときの彼は私に「リーダー」を求めていたのだ。
上司に食ってかかるような若者はもういない
そんなことをひさしぶりに思い出したのは、『無敵化する若者たち』(金間大介 著、東洋経済新報社)を読んでいるときのことだった。ここで明らかにされている現代の若者の姿は、酔いに任せて上司の胸ぐらをつかむような昔の部下とはきっちり対照的だなあと感じたわけである。
2022年の『先生、どうか皆の前でほめないで下さい: いい子症候群の若者たち』で話題を集めた著者は、金沢大学融合研究域教授。本書でも基本的には日々向き合っている学生たちをモチーフにしているわけだが、当然のことながらそのあり方は学生だけに限ったものではなく、端的にいえばZ世代の若者の多くに当てはまるものである。
たとえば興味深いのは、以下の指摘だ。
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