このデータが特徴的なのは、直近の10年間を比較している点である。15年と25年の若者にまったく同じ質問をしているので、10年間の若者の気質の変化がよくわかるのだ。
活気がある職場はいらない
まず25年の新入社員は、10歳年上の人たちの新人時代よりも「お互いに助けあう」「お互いに個性を尊重する」という項目に対する評価が高い。その一方、「アットホーム」「活気がある」などは大きく下落している。
本来、活気があることは魅力的なポイントだったのではないだろうか。なのになぜ、10ポイント以上も暴落しているのだろう。わずか10年でこれほどの差が出たというのは、ちょっと驚かされることでもある。
ワークライフバランス重視(という名のワーク軽視・ライフ重視)を目指したいのにもかかわらず、皆が一つの目標を共有し、志高く、お互いに切磋琢磨するような情熱溢れる職場に入ってしまったら、自分も努力しなければならなくなる。
今の若者の多くは、そんな努力に意味や意義を見出してはいない。それは会社や上司にとっての意味や意義であって、出世も成功も望んでいない若者にとっては圧でしかない。(133〜134ページより)
なるほど「理想の上司」を見てみれば、「言うべきことは言い、厳しく指導すること」や「仕事に情熱を持って取り組むこと」が大きく下落していることがわかる。
もちろん、現在の若者のすべてがそうだとはいえないかもしれない。とはいえこうしたデータが、熱血上司や活気ある職場を忌避する傾向にある若者の姿を映し出していることは間違いなさそうだ。
ともあれこうした上司と部下の認識ギャップは、埋まるどころかますます開いていくだろうと著者は推測している。日本海溝並みの深い谷を組織にもたらすだろうとも。


















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