現在の立ち位置とはまったく正反対…自動車をめぐって繰り広げられた戦前の【日米関税戦争】の裏側

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自動車を製造したり、国内製自動車を購入した場合に、戦争のときに軍事転用するという条件で、補助金を支給するということです。

これは、アメリカ車の侵攻を食い止めるためです。

日本が輸入自動車にかけた関税はなんと50%

また当時日本は、輸入自動車には50%もの高い関税を課していました。

関税の世界史
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現代日本では、アメリカが日本車に25%の関税を課すかどうかで大騒ぎしましたが、戦前の日本はその倍の関税をアメリカ車に課していたのです。

この高い関税のため、アメリカのフォード社、GM(ゼネラルモーターズ)社は、日本で組み立て工場をつくることにしました。

自動車の部品にも項目ごとに関税は課せられていましたが、一番高いエンジンの関税でも35%であり、完成車に比べれば低かったのです。そのため、部品を日本に持ち込み、それを日本の工場で組み立てることにしたのです。

今、日本の自動車メーカーがアメリカや世界中の国々で行っていることを、戦前のアメリカの自動車メーカーは日本で行っていたのです。

ちなみに現在、アメリカの自動車メーカーは、日本に工場は持っていません。つまり、戦前の日米の自動車の輸出入状況は、現在とまったく逆だったのです。

大村 大次郎 元国税調査官

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おおむら おおじろう / Ojiro Omura

国税局に10年間、主に法人税担当調査官として勤務。退職後、ビジネス関連を中心としたフリーライターとなる。単行本執筆、雑誌寄稿、ラジオ出演、『マルサ!!』(フジテレビ)や『ナサケの女』(テレビ朝日)の監修等で活躍している。ベストセラーとなった『あらゆる領収書は経費で落とせる』をはじめ、税金・会計関連の著書多数。一方、学生のころよりお金や経済の歴史を研究し、別のペンネームでこれまでに30冊を超える著作を発表している。『お金の流れでわかる世界の歴史』は「大村大次郎」の名前で刊行する初めての歴史関連書である。近著に『税務署対策 最強の教科書』『「土地と財産」で読み解く日本史』。

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