向かったのは、駅の東側エリアだ。小さなロータリーからまっすぐ続く道を行くと、前方に大きな建物が見えた。幅の広い道の両側には、個性的な住棟が並んでいる。
凹凸の造形や、曲線と直線が交ざり合うスタイリッシュな住棟、高くそびえるタワーも見える。
道は途中でカーブし、車はゆっくり通り過ぎた。格子状のあしらいが美しい白い住棟が現れ、さらにめぐると切妻屋根や雁行型の集合住宅にも遭遇した。
住棟の種類は10近くあるだろうか。外観も雰囲気もさまざまだが、中庭や広場の緑が住棟同士をつなぎ、不思議な一体感がある。
歩きながら心惹かれたのは、まちを流れる「水路」の存在だ。舗装された都市的な水路に、緑に覆われた自然豊かな水路もある。まちの表情が豊かで、まったく退屈しない。
30年前、農地に誕生したニュータウン
このフシギなまちの名は「今井ニュータウン」。果樹園や水田が広がる地に、98年10月に誕生した。
実は今井ニュータウンには、98年の長野オリンピック・パラリンピック冬季競技大会の「選手村」だった歴史がある。大会期間中、選手や関係者ら約3000人の宿泊施設として利用された。
閉幕後の秋、1032戸の住宅を内包するニュータウンとして人々の暮らしが始まった。



















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