会話で「でも」をよく使う人が嫌われる"本当の理由" 否定を多用するのは「マウントを取りたいから」だけではない

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会話の第一声が「でも」だと、無意識のうちに相手を否定することになるのです。

返答の一言目を「でも」などの否定の言葉で返すのは、感じが悪い人が言いがちな代表例です。

人は時に、相手より優位に立ちたい、あるいは主導権を握りたいという気持ちから「でも」を使います。いわゆる“マウントを取りたい”タイプや、周囲を従わせたい“支配欲”のある人が口にしがちです。

「私はマウントなんて取らない」「誰かを従わせようなんて考えたこともない」、そう思うかもしれません。

しかし、「でも」をよく使う人は、マウントを取るタイプの人だけではありません。

意見を言いたいけれど真正面からぶつかるのが怖い──そんな気弱さが、「でも」を口にさせることがあります。相手の意見を受け止めるフリをしつつ、反論するための“クッション言葉”として「でも」を口にしてしまうのです。

「心理的安全性」は個人間の付き合いでも重要

とはいえ、遠慮のつもりでも、実際は相手を否定してしまうわけですから、やはり「でも」を連発するのは感じが悪いわけです。

「いや」「無理」「ダメ」などのあからさまな拒絶のフレーズよりは、「でも」は柔らかく聞こえます。

しかし根底にあるのは同じ“否定”です。

繰り返されると、相手は「この人と話すと心がざわつく」と感じ始めます。なぜなら、ビジネスシーンで注目される心理的安全性が損なわれるからです。

心理的安全性は、近年のビジネスシーンでよく聞かれるキーワードです。職場やチームにおいて「自分の意見や感情を表現しても、否定や攻撃を受けず、立場や評価が脅かされない」という安心感を指します。

つまり「ここで発言しても笑われない」「失敗しても非難されない」と思える環境のことです。

心理的安全性があると、人は自由に発言し、学び合い、協力できるため、チームの成果が高まります。欠けると、沈黙や萎縮が生まれます。

2012年にGoogleが、生産性の高いチームは心理的安全性が保たれている、という趣旨の研究結果を発表し、話題になりました。

これはチームだけの話ではありません。人間関係全般に通じます。

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