――すごいですね。東京大学に合格しても、そんなオファーはもらえないですよね笑
松本さん そうですよね笑。またインドでは、「トッパー」という言葉があります。これは、日本でいう共通テスト満点者に近いイメージですね。
オールインディアランキング(AIR)という、全国共通試験でのランキング上位者や、IITの1次試験・2次試験でトップスコアを取った生徒がそう呼ばれます。
人数は、インド全国の中でせいぜい100人前後と言われていますが、彼らは町のスターです。新聞の一面に顔写真付きで掲載され、街中の巨大ポスターに「今年のトッパーはこの子です!」と掲出され、塾も「うちからトッパーが出ました!」と大々的に宣伝します。
小学生に「将来の夢は?」と聞くと、「サッカー選手!」「社長!」と並んで、「トッパー!」と答える子が本当にいるんです。「満点を取ること」が、職業に近いレベルで憧れの対象になっている。ここまで受験と成功が直結している国は、なかなかないのではないでしょうか。
それでも「まったく平等ではない」
――一方で、「平等」の観点から見るとどうでしょうか。
松本さん インドの教育は、まったく平等ではありません。
私が友人から聞いた農村部の話だと、1日数十円の収入しかない家庭もあり、学校は青空教室のような状態。中古PCを寄付でなんとか集めて授業している、という状況もまたインドの一つの姿です。
一方で、デリーやグルガオンなどの都市部では、年収は日本人と同等かそれ以上の家庭の子が、冷暖房完備で自習室も整った立派な塾で勉強しています。それもまたインドの一つの姿です。
そうした状況があることを知ってしまうと、機会の平等という意味では、日本の都会と地方の格差どころではありません。「そもそも受験というゲームに参加できない層」が、インドでは桁違いに多いと言えます。



















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