2泊3日100万円プランが完売 「男性9割」の世界が激変《将棋イベント》に「女性客」が殺到する理由 「観る将」の凄い実態

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せっかくの天龍寺対局だから、この一戦にお客様を呼んで、特別なイベントができないかと考えた。通常のホテルでの解説会とは別に、対局室に入れるコースを作った。

約25名限定で、内容は、1日目だけだが、午前中は対局室に入って、対局者の入室から初手を指すまでの観戦。別館に移り谷川浩司九段(当時会長)の講演。

そして昼食は天龍寺の精進料理を、イベントに関わるプロ棋士と食べ、午後から対局の解説会と希望者への指導対局。最後に1日目の終わりの、封じ手の場面を見せるというものである。

封じ手を見せた後に、イベントに参加した棋士の直筆扇子を渡したら、「このようなものまでいただけるのですか」と参加者は一様に驚いていた。

このイベント値段はいくらだったのか?

話は遡(さかのぼ)るが、このイベントにいくらの値段をつけるかで、われわれは迷っていた。それまでは、解説会だと扇子付きで5000円が最高額。食事付きの前夜祭でも、1万5000円程度が最高だった時代である。

私は3万円を提案したが、新聞社の担当者からは「それはいくら何でも高過ぎでしょう」と言われた。今までそんな高額のイベントはなかったせいだが、私としてはサービスの内容に自信があった。逆に将棋連盟の女子職員からは「安過ぎますよ。5万円にしてください」と言われ、結局最初の予定どおりに3万円で募集したが、お客さまには大変喜ばれた。

翌年からは読売新聞社主導で、渋谷のセルリアンタワーで行われる第1局に、同様のイベントが何コースか用意して行われたが、前年と同クラスのサービスは、7〜8万円だった。

最近になって私も出席した竜王戦の就位式では、予選の組優勝の棋士2名と立会人2名が入っての夕食付きの席が、30万円だったことも、実際に応募した隣の席のファンの方から聞いた。

また名古屋の王位戦では、高級ホテルに2泊3日で泊まり、前夜祭からのフルコース(対局観戦と大盤解説観戦等)付きというイベントが100万円という価格にもかかわらず、満席だったと聞いた。

これらに応募してくるお客様は、応援したい棋士がいるのか、他人が経験できないことを経験したいのかわからないが、ほとんどが年配の女性である。

私は対局の立ち合い時、解説会も手伝うことがあるが、次の一手当てクイズなどの抽選で、色紙などを配り終えた後、「抽選でなく、今回の解説会のために一番遠くから来た人に差し上げます」と言って、自著をサイン入りで進呈することをよくやっている。

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