「声をかけられるうちが花」「迷わず踏み出す勇気を持つ」――周りから孤立せず人生後半を豊かに過ごし、"要介護"を防ぐ3つの鉄則

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学生時代の友達に思い切って連絡をしてみるのも、時間的、精神的余裕があってこそできることです。

定年退職後の友達づきあいは、心を豊かにしてくれます。在職中は立場や責任から、どこか遠慮やしがらみが生じることもありますが、退職してしまえば再びフラットな関係に戻り、気兼ねのない交流を楽しめます。

私の場合も、60歳の頃の学年同窓会がきっかけで、高校時代の友人から声が掛かるようになりました。

定期的にゴルフをしたり、飲み会を開いたり。母校のスポーツ観戦に出かけて、若い世代のエネルギーに触れながら声援を送るのも、心を大きく若返らせてくれるでしょう。

週に1回、あるいは月に1回、いや半年に1回だけでも予定があるだけで、暮らしに張り合いが生まれます。心身が元気になるだけでなく、毎日の小さな楽しみが人生を支える力になるのです。

ストレスも上手に活用すれば役に立つ

地域活動にかかわると、「大変だな」「面倒だな」と感じることがあるかもしれません。とくに自治会やボランティア活動などでは、「自分のためではないのに負担ばかり」と思うこともあるでしょう。

しかし実は、こうした「ちょっとした負荷」こそが、心身を元気に保つ大切な要素でもあります。

ストレスという言葉には「悪いもの」「避けるべきもの」というイメージがつきまといます。しかし、すべてが悪ではありません。適度なストレスは脳や身体を活性化させ、意欲や集中力を高めます

逆に、ストレスフリーの状態は心身に一見よさそうです。しかし、ストレスのない生活は脳を活性化できず、意欲の減退にもつながりやすいのです。

人間関係にストレスはつきものです。ストレスを理由に新たな人間関係を築くことを拒んでいるうちに自らの意欲が失われ、自分の世界はどんどん狭まっていきかねません。それが、活動量の低下や孤立につながって、老化やフレイルを早める一因にもなっていくのです。

私の母も、その一例です。父が生きていた頃、母は「毎日ご飯の用意をするのが大変」とよく口にしていました。しかし、その負担が心の張り合いになり、生活のリズムや認知機能を保つ力になっていたのだと思うのです。

それを証拠に父が亡くなると、母の認知症はいっきに進みました。夫婦関係での「相手のためにすること」は、実は自分自身を支えている。そんな事実を私たちは見落としがちです。

地域活動もこれとよく似ています。地域の人たちのために行うことで、ストレスに感じることはあると思います。ですが、「頼まれごと」をこなすうちに人とのかかわりが深まり、互いに助けあう喜びが生まれていきます。

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