「パブロフの犬」のかわいそうな犬たちの"その後" 誰もが知っている有名な実験がもたらした問題

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苦難 ピンチ 
予期せぬ苦難は、平穏なときには想像もしないようなことを人々にさせ、考えさせる(写真:bee/PIXTA)
世の中はめまぐるしく変化している。未来を正確に予測できる人は誰もいない。しかし、どんなときも“人間の本性”は変わらない――.
SAME AS EVER この不確実な世界で成功する人生戦略の立て方』では、世界各国で600万部と大反響を呼んだ『サイコロジー・オブ・マネー』の著者、モーガン・ハウセル氏が、お金からさらに視点を広げ、どんな時代がきても賢くサバイブするための「人生教訓」を伝授してくれます。
本稿では、同書から一部を抜粋してお届けします。

強いストレス3週間で「人は獣になる」

強制収容所に15年間にわたり収容された、詩人のヴァルラーム・シャラーモフはかつて、ストレスと不安にさらされたごく普通の人々が、いかにあっという間に正気を失ってしまうかについて書いた。

善良で正直で愛情深い人も、基本的な生活必需品を剝奪されたら、生きるためならなんだってするような、モンスターに変わり果ててしまう。強いストレスがかかると、「3週間で人は獣になる」と、シャラーモフは書いている。

歴史家のスティーヴン・アンブローズは、第二次世界大戦中の兵士たちの変化について記録している。

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