プレイングマネジャーが管理職として成功する条件 外資系マネジャーが説く「リーダーシップの本質」とは
しかしそれでも、チームとしてのベクトルがそろっていなければ、チームはなんの機能性も持たないものになってしまう。だからベクトルをそろえるべきなのだが、そろえるべきベクトルは「視線のベクトル」と「行動のベクトル」の2種があるようだ。
多様性を尊重することは大切だが、規律がなければ混乱してしまう。チームの行動原則という規律のもとで、各人が個性を発揮してこそ、チームとして成果を出すことができるということである。
この点を踏まえたうえで、「ベクトルをそろえるリーダーシップ」についての記述を確認してみよう。
主語を「私」から「私たち」に変える
管理職になりたてのころは、「自分の存在感を打ち出し、早く部下に認めてもらおう」というように自分中心で考えてしまいがち。しかしリーダーシップとは、ゴールに向かってともに動こうとする仲間がいてこそ発揮できるものだ。
したがって、管理職自身もベクトルをそろえるべきチームの一員で、メンバーの協力を得ながらチーム運営を行おうとしていることを示すべき。そのためには、会話の主語を「私」から「私たち」に変えるべきだという。「私」という言葉が、無意識下で「私」と「あなた」という距離を部下との間につくってしまうからだ。
たしかにそのとおりではないだろうか。とかく部下は上司に不満を抱きがちで、その原因のひとつが「視点」だろう。いわゆる“上から目線”的なニュアンスを感じさせてしまうと、それが抵抗感につながっていくわけである。



















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