「疲れが抜けない」「気分が落ちこむ」「肌や髪の調子が悪い」…更年期の不調の背景にある「見えない栄養欠乏」の正体

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更年期を健やかに過ごすための食生活

朝食が大切なのはわかっていても、出勤前にコンビニでおにぎりやパンなどを買って、職場でサッと食べて済ませる、あるいは、朝は食べないという方も多いのではないでしょうか。 

若い頃ならはこのような食生活でも元気に過ごせるかもしれませんが、更年期にはそうはいきません。「今まで大丈夫だったから」と油断せず、この機会に見直してみましょう。

また、「朝はフルーツだけ」という話もよく聞きますが、果物に含まれる果糖は、とりすぎると血糖値の変動を大きくする原因になります。ビタミンや食物繊維など、体にうれしい栄養もたくさん含まれていますが、朝からたっぷり食べるのではなく、1日1回、食後のデザートとして少量楽しむくらいが理想的です。

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とくに朝・昼は、たんぱく質を2品以上食べてほしいのですが、忙しい朝に手間をかけて食事をつくるのは大変ですから、前の晩に簡単な準備をしておくとよいでしょう。

たとえば、ゆで卵。ゆでておけば、朝は冷蔵庫から出すだけですぐ食べられます。豆腐のミニパックや納豆も、手間なく食べられる一品として重宝します。ハムやウインナーなどの加工食品は、塩分や添加物の面から積極的にはすすめませんが、「どうしても時間がない日」のサポート役として、上手に使うのもひとつの手です。

昼食は、職種や生活スタイルによって状況が大きく異なります。お弁当、外食、社食などさまざまなケースが考えられますし、自分でメニューを選べないこともあるでしょう。

すべてを理想通りにコントロールするのは難しいかもしれませんが、たとえば、揚げ物が続いた日は、次の食事で野菜を多めにとるなど、できる範囲で工夫してみてください。

外食であれば、定食を選ぶ、サラダや卵をプラスするなど、小さな工夫が積み重なって、後々の健康に結びついていきます。

夕食は食べすぎを控え、胃腸に負担をかけない消化の良いメニューを心がけましょう。食事の時間が遅くなるときは、軽めに済ませるか、帰宅前に少しだけ何か食べておくなど、工夫してみてください。

梶 尚志 梶の木内科医院院長、医学博士

1964年、富山県生まれ。富山医科薬科大学(現・富山大学)医学部医学科卒業。総合内科専門医、腎臓専門医として年間約5万人の患者を診察する中で、通常の診察では解決できない「体の不調」に栄養学的なアプローチから治療と生活指導を行う。

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