「ちょっと車間を詰めただけ」軽いつもりの"圧"が違反に!? 想像以上に危険な"煽り運転の境界線" と重すぎる代償

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交通トラブル六法 「知らなかった」では済まされない道路の新常識
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路肩や狭い場所で不用意に停車すると二次被害の危険が高まるため、停止場所の選定は慎重に。可能であれば、人や他車の目がある明るい場所へ移動しましょう。停車後は車のドアを開けて出ていくような対峙は避け、安全確保を最優先に行動してください。

証拠は非常に重要です。ドラレコの映像はすぐに保存し、スマホで相手のナンバープレートや車の特徴を撮影しておくと捜査に有利です。周囲に目撃者がいれば連絡先を聞き、氏名や証言を得ておくと後々の対応で助かります。

危険を感じたら躊躇せず110番通報や近くの交番へ連絡を。通報時には現在地、車両の向き、相手のナンバーや車種、具体的な挙動(幅寄せ、急ブレーキ、追走の継続時間など)をできるだけ正確に伝えましょう。早めの通報と証拠保全が、後日の被害届や民事請求であなたを守る最良の手段になります。

最後に──グレーゾーンを“攻める”より、余裕ある運転を

「ちょっとだけ車間を詰める」「短いクラクションで意思表示」──その判断は“その瞬間”の感情に左右されがちです。しかし、法は感情ではなく行為の継続性・執拗性・妨害目的を総合評価します。あやふやなグレーゾーンを故意に攻めることは、刑事罰・免許処分・賠償など人生を大きく損なうリスクを伴います。怒りを感じたら深呼吸して「その一瞬」を捨て、家族や自分の将来を守る選択をしてください。

藤吉 修崇 弁護士

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ふじよし のぶたか / Nobutaka Fujiyoshi

東京都出身。慶應義塾大学経済学部卒業。弁護士法人ATB代表弁護士。大学時代に演劇に没頭し、スコットランドへ留学後、舞台演出や空間プロデュースに携わる。30歳を過ぎてから一念発起し、猛勉強の末、司法試験に合格。弁護士法人ATBを設立。YouTubeチャンネル「二番煎じと言われても」では、道交法の理不尽な状況を法律の観点から解説し話題となり、登録者数は20万人を超える。

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