「長い、あり得ない・・・」「偏見もあったけど・・・」 うつで3カ月の精神科入院、彼女がポジティブに語るワケ

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外出記録
一時帰宅した際に病院に提出していた外出記録。体調や退院への意見が書かれている(写真:外山さん提供)

先生の予告通り3カ月で退院した外山さんでしたが、実はこの退院までの流れは病院によって違うそう。なかには同じような症状でも1カ月で退院となる病院もあるのですが、短い期間で退院すると、退院後すぐに自死してしまうケースもあるそうです(うつ病は治りかけに自死するケースがあります)。

入院仲間の存在が大きかった

外山さんが入院した病院は、時間をかけて治療とリハビリをする方針でした。抗うつ剤や睡眠導入剤や精神安定剤を服薬しながらまずは休息し、一時帰宅は1時間→半日→1泊→2泊3日と延ばしていき、疲れがでて帰るのが怖くなると、しばらく休んでまた半日からやり直す、というように時間をかけたそうです。

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外山さんがあせりや罪悪感に苛まれた時期もあったそうですが、病院側は「とんとん拍子に退院できる人はまれ。3歩進んで2歩下がりながら治療していくのがうつ病です。焦る気持ちはわかるけど、ちゃんと治してから退院しましょう」と励ましてくれたそうです。

そして、もうひとつ大きかったのは入院仲間の存在でした。周りも目に見えてどんどんよくなるので、それにかなり励まされたそうです。一方で、一時帰宅で体調を崩す姿を見ることもあり、それに気持ちが引きずられたこともあったとか。

退院直前には、主治医、病棟看護師長、外山さん、夫、義母のメンバーで家族面談も行われました。精神科病院の患者は家族仲がうまくいってないことも多く、家族の受け入れ態勢を確認する意味もあるのだそうです。外山さんは退院に不安を持っていましたが、家族も「帰っておいで」「家事手伝いなども利用していいから」という言葉が出たことで、やっと退院する勇気が持てたということでした。

次回は、この続編です。実は、数カ月後にうつが再発した外山さん。その再発の理由と、そこで出会った新しい画期的な治療法を紹介します。

この連載にはサブ・コミュニティ「バル・ハラユキ」があります。ハラユキさんと夫婦の問題について語り合ってみませんか? 詳細はこちらから。
ハラユキ イラストレーター、コミックエッセイスト

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はらゆき / Harayuki

雑誌、書籍、広告、Webなどの媒体で執筆しつつ、コミックエッセイの著書も出版。2017年から約2年間バルセロナに住んだことをきっかけに、海外取材もスタートさせる。著書に『女子が踊れば!』 (幻冬舎)、『王子と赤ちゃん』(講談社)、『オラ!スペイン旅ごはん』(イースト・プレス)、この連載を書籍化した『ほしいのはつかれない家族』(講談社)など。この連載のオンライン・コミュニティ「バル・ハラユキ」も主宰し「つかれない家族をつくる方法」を日々探求、発信中。ハラユキさんのHPはこちら

 

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