「この給料泥棒が!」部下を罵倒し続けた38歳パワハラ上司が"社会的に"抹殺された恐怖の復讐劇 『子供部屋同盟』1章②

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太一は鼻白みつつ、彼らのおべっかを聞いていた。彼らとて“壊し屋”の異名を知らないわけじゃあるまい。新座時代にも営業成績向上の裏で、何人かの社員が潰されているに違いなかった。

一方で西野はおべっかに機嫌を良くしたのか、随分と酒が進んでいた。飲み会も酣(たけなわ)になったころに、西野は浅黒い顔を赤くして太一の横に座った。

酔った西野に捕まり…

「おい、佐藤、飲み会は楽しんどるか?」

「はい、おかげさまで」

「おまえ、所沢で一人暮らししてるんだっけか? どうせぼろいアパートに住んでるんやろ。おまえ俺のマンションの家賃いくらか知ってるか?」

「いえ、知りません」

「十八万だ。家賃は月収の三分の一までってな。つまり俺の年収は、ボーナスやら諸手当やらを入れりゃ、一千万を超えるってわけだ」

「はぁ……」

西野はビールを呷(あお)り、酒臭い息を吐きつつ言う。

「おまえ、女いんのか?」

「は?」

「女だよ、女」

「今はいませんが……」

「能登ちゃん、可愛いよな。スタイルいいしな。パンツスーツの尻の曲線が魅力的や。やりてぇなぁ」

太一は露骨に顔をしかめたが、西野はそれに気づかずに続ける。

「まぁ、金があれば女は抱けるからな。おまえ出会い系やったことあるか? 風俗よりいいぞ。数万で素人の若い女を抱けるからな」

と、また媚を売りにきたらしい若手社員がやってきて、西野のグラスにビールをつぐ。西野はそのビールを一気に飲み干す。

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