原則50歳以上かつ勤続15年以上の社員を対象に、約1000人の希望退職を募集している第一生命。隅野俊亮社長へ、その真意や営業強化の方針などを聞いた。

「変革に対する意識に必ずしもついていけない人たちの濃度が高まってしまう」ことがないように約1000人の希望退職を募集している第一生命の隅野俊亮社長(撮影・梅谷秀司)
相次ぐ法令違反の発覚や内需の縮小によって転換点に立たされている損保・生保業界。本特集では、業界大手トップへのインタビューをはじめとして、業界の最前線に迫った。本記事では、第一生命・隅野俊亮社長へのインタビューの拡大版を掲載する。
営業体制の再構築を行う一方、約1000人の希望退職を募集している第一生命。隅野俊亮社長に今後の営業強化の方針などを聞いた。
保障と資産形成の一体コンサルで突き進む
――社長就任以降進めてきた営業体制の再構築について、進捗状況を教えてください。
社長に着任したのが2023年4月。それまでにコロナ禍や不正事案を踏まえたコンプライアンス(法令順守)を徹底してきたことから、着任したときにはその地盤が十分に固まっていた。
ただスポーツ選手でも1日休めば元に戻すのに時間がかかるのと同様、(営業の)垂直立ち上げは簡単ではなく、2023年は営業成績が回復目標に十分に届かなかったという反省はある。
一方でその間の健全な意識付けや商品の開発、販売、あるいは資源投下もあり、2024年度上半期は指標にもよるが対前年で1.5倍の回復を見せた。胸を張ってよい結果だ。これをさらに進めていくうえでポイントが2つある。
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