便宜供与問題などの内情について、損害保険と生命保険各社の社員たちに語ってもらった。
損害保険業界でいまだに相次ぐ、情報漏洩などの不正事案。物品の大量購入といった過度な便宜供与も明るみに出て、同様の不祥事案が生命保険業界でも次々と発覚した。そうした内情について、大手生損保の社員6人に匿名で赤裸々に語ってもらい、座談会形式でまとめた。
[参加者PROFILE]
Aさん...損保/商品部門
Bさん...損保/企画部門
Cさん...損保/企画部門
Dさん...損保/海外部門
Eさん...生保/営業部門
Fさん...生保/法人部門
「出向者が銀行の預金者リストを漏洩していた」
──情報漏洩問題では、契約者情報のみならず他社の機密情報も不正に入手して本社内で共有する、といった行為があったと聞いています。実態はどうなのでしょうか。
Aさん 保険会社には、どのような条件であれば保険を引き受けるか詳細に定めた引受基準というものがあります。保険商品のいわば設計書のようなものです。保険会社の競争力の源泉でもあるので、当然ながら「社外厳秘」です。
ただ、会社の書庫には、なぜか他社の引受基準(規定)集の分厚い冊子が置いてありました。他社規定集の内容の一部が、PDFファイルになり、社内の共有フォルダーにアップロードされていたこともあります。
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