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トヨタに忖度する損保営業の悲惨なありさま 歯を食いしばりながらディーラーに「ご奉公」

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保険契約を獲得した見返りに、損保に謝礼を要求するディーラーも。

ネッツトヨタの店舗外観
損保の営業担当者はディーラーの歓心を買うのに必死

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中古車販売大手ビッグモーターの保険金不正請求問題に大手損害保険会社によるカルテル問題が加わり、大揺れの損保業界。
『週刊東洋経済』1月27日号の第1特集は「損害保険の闇」。長年、不正に手を染め続けた業界内部の底知れぬ闇とその実態に迫った。
週刊東洋経済 2024年1/27特大号(損害保険の闇)[雑誌]
『週刊東洋経済 2024年1/27特大号(損害保険の闇)[雑誌]』(東洋経済新報社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。定期購読の申し込みはこちら

「企業の挑戦をグローバルで支える」「社会が直面するリスクから人々を守る」「損害保険は、世界の国々の企業や個人のために新たな進化を始めています」──。

大手損保のウェブサイトでは、グローバルに活躍する、華々しい損保社員の世界が紹介されている。そのキラキラとしたまぶしさに憧れを抱く若者は少なくない。大学生を対象にした就職したい会社ランキングでは、ほぼ毎年、大手損保が上位に名を連ねている。

そうして損保業界の門をたたいた先に待ち受けているのは何か。

それは往々にして、保険商品の販売先である大企業へ隷属するように、商品購入などの「営業協力」で歓心を買い、時には保険料のカルテル行為で必死に契約を守ろうとする過酷な現実である。

「ノー」と言えない損保

日本を代表する金融機関でありながら、大手損保が大企業から顎で使われるかのような弱い立場に置かれていることを象徴する「事件」がある。

数年前、ある大手損保は、大きな保険事故が続いた自動車部品メーカーの契約更改を控えていた。事故が相次いだことで契約の損害率は高く、更改後の保険料は億円単位の大幅な値上げが必要だった。

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