アメリカの保険会社への約1.2兆円追加出資など、相次ぐ大型買収で事業領域を大きく広げている日本生命のトップを直撃した。
アメリカの保険会社へ約1.2兆円の追加出資をすると2024年12月に発表した日本生命。清水博社長に今後の事業投資の方針などを聞いた。
非常に将来性のあるビジネスだ
――既契約保険の買い取り事業などを展開するアメリカのレゾリューションライフの買収は、当初想定では2024年度第4四半期に最終合意し、追加出資額は約1兆円だったと聞いています。時期が早まり、金額がかなり上振れましたが、それだけ期待が大きいということでしょうか。
2019年にレゾリューションに出資し、そこから2回追加出資してここまで来た。3回目の出資をした1年ほど前から、100%出資に向けた議論は担当ベースで出ていたと思う。
そもそも、これまでの4年間のレゾリューションの成長と、同社の株主であるブラックストーン、日本生命との3社間のパートナーシップが非常にうまくいっているという実感を持っていた。
そしてこのマーケット(既契約保険の買い取り市場)は、まだまだ発展するだろうという見通しもあった。社内で大きな反対はなく、(出資に伴う)リスクを最小限にするという議論が大宗で、順調に進んでいた。
追加出資額が1兆円なのか1.2兆円なのかということはそこまで意識はしていない。為替の動向もあるし、企業価値を算定するとき、非常に将来性のあるビジネスなので、その将来性を踏まえて高くなったのかもしれない。
――上振れた2000億円というのは、介護最大手のニチイホールディングスを2024年に買収した金額とほぼ同じで、かなりの負担増だと思いますが、それでも買いにいった要因は何でしょうか。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら