そしてそのうえで、仮に他社に転職した場合と比較し、今後、法務マンとしてキャリアを築くうえで有利なのはどちらなのかを考えるということも重要です。
なぜならばH.Y.さんのゴールは、現在、所属する会社で法務マンになることではないでしょう。そうではなく、どの会社においても通用する法務マンになることが目標でしょうから、選択肢の比較検討はするべきなのです。
そして反対に何かしらの理由で異動は難しいという話であったとしても、そこで思考停止してはいけません。たとえば資格要件があるなど、H.Y.さんの努力で変えられることであれば、状況は変えられるわけです。もし、そういった条件を示されたのであれば、努力をする方向に舵を切るべきです。
もし、合理的な理由ではなく、会社のルールなので例外はない、といった話であれば、H.Y.さんの努力だけでは状況を変えられないということです。こうなれば、一目散に転職の準備をするべきです。繰り返しですが、H.Y.さんには仕事でやりたいことが明確なわけですから、営業をやっているのは時間の無駄とも考えられます。
ダラダラ仕事をする悪循環に陥るおそれ
そもそも本当にやりたい仕事があるのにほかの仕事をしているのでは、仕事に身が入らないでしょう。身が入らないから結果も出ない、そして結果も出ないから自分もつまらないし、周囲の評価も悪くなる、そういった悪循環に入ってしまう可能性すらあります。
そうなると仕事へのご自身の態度が中途半端になり、さらに怖いことに、就職後、数年間の自分の仕事への取り組み姿勢はその後も継続されることでしょう。つまり、ダラダラと仕事をするクセが一度ついてしまうと、そこから抜け出すのは容易ではないのです。
ダラダラと仕事をする人のルーツは、大概、就職後の数年間にあります。反対に、今、活躍している人のルーツも最初の数年間にあります。仕事をするうえで大事なことのひとつは、自分が活躍できるフィールドを探すということです。しかし、ほかにやりたい仕事がある中で、自分ではなく会社の選んだ仕事で活躍できるかというと、そんな甘いものではないでしょう。
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