「台湾有事発言の真因は・・・」策士、策に溺れる?当代きっての"話術師"高市首相が抱える「話し方の重大リスク」

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振り返ってみると、これは高市氏の勢い余った発言と見える節もあります。実際に彼女は「(発言は)撤回しない」ものの、「今後は(特定のケースについて)明言をすることは控える。慎む」と述べています。

意図的ではなく、口が滑った、もしくは、意図的に言ったものの、発言の影響を顧みて今後は言わない、という意思表示であり、従前の主張を押し通すことをあきらめ、ある種の「軌道修正」をしたわけです。

岡田氏の「質問責任」を問う声もありますが、どんな悪球でも適切に返すのが、トップの力量。高市首相は、「変化球を使いこなせる」という自負からか、これまでも「すれすれ」の発言をすることがありました。

「サービス精神」が、つい踏み込んだ発言に?

たとえば、「5兆円あったら何に使いたいか」という質問に対し、「自民党に怒られるかもしれないが、今だったら食料品の消費税率をずっとゼロにする」。こういった場面で仮定の質問に対しては、やはり、答えないのが得策。「聞く人を楽しませたい、喜ばせたい、しっかり自分の言葉で伝えたい」というサービス精神が、つい踏み込んだ発言になってしまうように見受けられます。

21日南アフリカで開かれたG20サミットに向かう道中で投稿された個人のXで、「昨日は、午前中の日程を空けてもらって出張用荷物のパッキングをしましたが、悩みに悩んで凄く時間がかかったのが、洋服選び…。(中略)『安物に見えない服』『なめられない服』を選ぶことに数時間を費やしました。結局、手持ちが少なく、皆様が見慣れたジャケットとワンピースの組み合わせで荷作りを終えましたが…。外交交渉でマウント取れる服、無理をしてでも買わなくてはいかんかもなぁ」と投稿。

「なめられない」「マウントが取れる」という表現が物議を醸しました。

結局、この部分は後に削除したようですが、関西特有?の「オチ」を取ろうとして、ついつい誇張表現になる傾向があるようにも見受けられます。

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