かつて、田中角栄氏が人気を博したように、世襲でも官僚出身でもない高市氏の出自がことさら、好意的に受け止められ、高市氏自身もそうした庶民性をしばしば言及してきました。さらに、関西弁を使い、親しみやすい「奈良のおばちゃん」を演出する場面も多く見られます。
こうした「人との距離を縮める」能力の高さは、トランプ氏や他の海外政治家とのボディタッチなどの物理的距離の詰め方、濃密なアイコンタクトなどからうかがえます。
「ドラマーだった」「スポーツカー好きだった」……などなど、親近感を醸成するネタにも事欠きません。
多くの日本の政治家とは一線を画す「ざっくばらんさ」は、今臨時国会での答弁にも十二分に
これまでの国会では考えられなかったようなユニークな発言が飛び
かしこまり、よそよそしく、温かさを感じさせない雲の上のエリートとは対照的に、フレンドリーにふるまうサナエさんの「サザエさん戦略」。これが奏功し、
「変化球」が思わぬ方向へ飛んでいく危険性
このように、想定通り、型通りの直球だけではなく、想定外の「変化球」も操れるのが高市氏の魅力のひとつ。一方で、それが「思わぬ方向へ飛んでいく」危険性をはらんでいるのも事実です。
立憲民主党の岡田克也氏とのやり取りで、台湾有事について踏み込んだ発言をし、中国との間の緊張感が一気に高まりました。
「よく言ってくれた」と溜飲を下げる声も多いのですが、経済損失は莫大で、国益を損ねかねない事態を招いています。



















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