「冬の養生」はとにかく冷えと乾燥対策! 漢方アドバイザーがおすすめ 《心も身体も"ポカポカ"になる簡単スープ&ドリンクの作り方》

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

3:対策のポイントは?

中医学では、「五味」といって、味を「酸味・苦味・甘味・辛味・鹹味」の5つに分類し、それぞれに異なる働きがあるとされています。食材そのものの自然な味の持つ働きです。「しそは辛い味はないが、発散する働きがあるので辛味に属する」というように、働きによって分類される場合もあります。

五味は五臓と深く関わっています。酸味は肝に、苦味は心に働きかけるというように、五味によって五臓の働きを整えることができます。

冬に相関する五味は「鹹味」。しょっぱい味というより、海藻や貝類のような塩辛さのイメージです。例えば海藻、貝類、いか、たら、なまこなどが「鹹味」の食材です。腎の衰えを感じるときに取り入れましょう。

また、冬に相関する五色は「黒」。わかめや黒ごま、黒きくらげ、黒豆、黒米などの黒い食材には、冬に弱りやすい腎を補う効果があり、エイジングケアによいので意識してとりましょう。

「立冬」からは補腎食材を取り入れて

11月7日は二十四節気の「立冬」です。ここから立春までが暦の上での冬。薬膳的キーワードは「補腎」です。

冷え対策にはにら、えび、くるみ、シナモンなど。乾燥対策には山いも、牡蠣、ほたて、ごまなど。ここでしっかりエイジングケアできているかどうかで、見た目と体内、両方を若々しく保てるかどうか、差が出ます。

寝不足でも腎を消耗するので、老けの原因に。冬は「早寝遅起き」を心がけて、たっぷり寝るのが大事な養生です。

冬の養生にぴったりなスープとドリンクのレシピを4つ紹介します。

「たことプチトマトのスープ」でしっとり潤い肌に

肌のカサカサによい食材が、たこです。たこは、薬膳的に「生肌(しょうき)」と言って肌の再生を促し、整える働きがある最強の美肌食材。夏にたくさん汗をかくと、潤いとともに血(けつ)も消耗し、秋のカサカサ肌の原因になります。

たこには補血効果があるので、内側から潤う肌に導いてくれます。この時期にとっても頼もしい味方ですね。ほかに、補気効果や、筋骨を丈夫にする効果も。タウリンがたっぷり含まれ疲労回復も助けてくれます。

私は野菜と一緒ににんにくで炒めて、アヒージョ風にするのがお気に入り。残ったオイルでパスタを作ると2度楽しめます。

※胃腸が弱っている時は控えてください。

■たことプチトマトのスープ

たこを使った乾燥肌ケアによいレシピが「たことプチトマトのスープ」。最強の美肌食材のたこと、体を潤すトマトの組み合わせ。血を補って肌も潤し、整えてくれます。

たこの旨みとジューシーなトマトが口いっぱいに広がる幸せなスープです。パスタやリゾットにもしたくなる味なので、お好みでアレンジを楽しんで。

タコとプチトマトのスープ
たことプチトマトのスープ(写真:『おいしい漢方365 いたわりスープとごほうびドリンク』)

<作り方>

① 鍋に油を熱し、みじん切りのにんにくを炒める。

② 水を入れ、一口大に切ったたこ、ミニトマト、トマトソース缶を加えて煮る。

③ コンソメとハーブソルトで味を調える。

次ページえびは薬膳の「温め食材」代表選手!
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事