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実は「相手の本音」を引き出すために必要な時間…カウンセラーだけが知っている【沈黙】の深い意味

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  • 山根 洋士 心理カウンセラー、メンタルノイズ心理学協会会長
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どうしたら本音・本心を話してもらえるようになるのか。そのためには、「受容」「共感」に加えて、「自己一致」という段階が必要になります。相手に、自分で心の中に入っていってもらうのです。

それが、カウンセラーの「本音を話してもらう聴き方」です。

相手の「本音」が出てくるメカニズム

自己一致とは、自分が自分であること。自分の心身の状態を過不足なく把握していること(人間なので100%はありません。できる限り自分でわかっているという意味です)。ありのままの自分で生きていられている状態を表します。

この自己一致が相手に本音を話してもらうときになぜ大切なのか。

目の前のカウンセラー本人の自己一致のレベルが低いと、話し手であるクライアントからどう見えると思いますか?

カウンセラーが、自分が自分のままでクライアントの前に座っていない、つまり自分とそれ以外の自分が混在している状態が自己一致レベルが低い状態です。

例えば、仕事だからカウンセラーとして振る舞っている自分、それ以外の内心では誰かを見下している自分、相談内容に興味がない自分、仕事が終わったあとの夕食のことしか考えていない自分……などなど。

こうしたいろいろな自分と一致していないカウンセラーは、クライアントに「この人に本当のことを話して大丈夫かな?」という不信感を与えます。

当たり前ですよね。意を決して、これまで誰にも言えなかった悩みを話したのに、カウンセラーが内心では相談内容をバカにしているのではないかとか、軽蔑しているのではないかと少しでも思ったり、雰囲気で感じ取ってしまうと、話し手はそれ以上深い話をすることに警戒心を持ってしまいます。

だからカウンセラーは自己一致した状態、要するに「裏表のない人間」としてクライアントの話を聴くことが重要になるのです。

そして、カウンセラーの自己一致レベルが高いと、会話を通してクライアントの自己一致も進んでいきます。

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【「自分もありのままでいていいのかもしれない……」】

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