社長を「社員投票」で選出すると何が起きるか 究極のボトムアップで元気経営を実現

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といっても、入ったばかりの若手イケメン社員をカッコイイから、と選んでいるわけではありません。そこには、きちんとルールがあります。

社員の大半が持ち株会に所属し、社長や取締役を選ぶ投票の権利を持っているのです。選ばれる社長は、1期2年で、立候補できるのは41歳から56歳までです。そして、会社の業績が3期以上低迷した時は、潔く社長を引退しなければなりません。さらに、会長や社長の報酬も、社員の昇給委員会で決定します。ここまで見ると、けっこう厳しい取り決めだと思います。お互い、切磋琢磨しなければいけません。

そしてこうした社員の経営参加、ボトムアップの効果は、いろいろなところで現れています。

石材の輸入で、原石から加工製品に切り替えたのも社員の発案です。環境問題では、社員3人が、石材梱包に使った木材をガーデニングに利用するアイディアを出しました。

こうした現場の生の声を積極的に経営に反映して、売り上げを伸ばしているのです。

「社員は家族」を徹底する

「社内憲章」には、会長・社長・全社員に血縁関係者は採用しない、とも書いてあります。さらに、社内恋愛はご法度です。社員を大切にしているなら、自由恋愛も認めたらいいのに、と思って聞いてみました。明石会長の答えは、こうでした。

「竹原さん、社員は家族と一緒です。家族間に恋愛はありえないでしょう」

そう言われれば、そうです。それでも結婚したカップㇽもあったそうです。その場合はどちらかが辞めないといけませんが、納得済みのことなので、めでたく寿退社となったそうです。

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