会社の元気は、シンプルに「見える化」できる 社長はピンク色のシャツ、トイレも豪華に

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ピンクのシャツの阿形社長
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近畿刃物工業の阿形(あがた)清信社長に何度かお会いして、気づいたことがありました。え! 前に会ったときと同じピンクのYシャツ、今日もまた着てはる。偶然にしては、あまりにも……。そこでつい、「社長、ときどきYシャツ替えなあきまへんで」と。

そうしたら、「アホ! 毎日着替えとるがな、ワシはな、ピンクのYシャツしか着ないんや」と、えらい怒られてしまいました。まさにピンク色にこだわる“ピンク社長”さんです。

では、またなぜ社長さんはピンクのYシャツを着続けるのか。そこには、会社を元気にするための深~い訳がありました。なにもピンク色が好きなわけでもないのです。この社長は、ピンクはやる気の象徴と思っておられるのです。「ピンク色は、『今日も頑張るぞ!』という意思表示なんや」と、豪快に笑いながら説明されます。

営業担当に2枚のシャツを配布

インタビューもピンクのシャツ

営業担当社員にはピンクとブルー、2種類のシャツを配布しています。

「働く気構えや、やる気のあるときはピンク。その時は、どんどん見てください。評価してください。ブルーの時は、評価しないでください。石橋を叩いて冷静に控えめにしています。防御の気持ちなんです」と。そう言われると、営業マンもついついピンクのシャツを着ることになってしまうと思います。

社長を先頭にピンクのシャツで営業活動を進めます。ピンク軍団ではありませんが、関西の人なら面白く受け入れ、なんか元気がもらえると喜びます。「あんたのとこ変わってるな、おもろいな」と、ついつい注文してくれそうです。さすが、ナニワの経営者らしい発想です。「365日、ピンクですわ。チンドン屋のようでっしゃろ」と、阿形社長さんも笑っておられます。

よく、物事を可視化せよ、ということを言いますが、実にわかりやすい可視化、見える化だと思います。社長自ら「今日も頑張るぞ!」という気持ちを、ピンクのシャツで率先して示しているんです。ピンク、ピンクで社員の意識も高揚。ピンクパンサーのようにおもしろおかしく、やる気も自然と高まるのではないでしょうか。

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