「NPB+」をいろいろさわって、とりわけ筆者が注目したのは、各打者の「最高打球速度=Exit Velocity」が表示されたことだ。
MLBではここ10年「フライボール革命」が主要なトレンドになっている。データ計測技術の進化と共に、打者は「打球速度が158km/h以上で、打球角度が26〜30度の範囲=バレルゾーン」でボールを打ち上げると安打、本塁打になる確率が高いことが明らかになった。
それ以降、MLBの多くの打者は速いスイングでフライを打ち上げるようになった。「打球速度」が最重要の指標になったのだ。
大谷翔平のあまりにすごい「打球速度」
2023年の第5回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の際、侍ジャパンに参加した大谷翔平は、名古屋のバンテリンドームで誰も見たことのないような打球をドームの最上段席に打ち込んでいた。
ケージの後ろで弾道測定器「トラックマン」のデータを見ていたヤクルトの主砲、村上宗隆は顔色を失った。大谷の最高打球速度は軽く190㎞/hを超えていた。村上は180㎞/hを超えて、NPBでは屈指の打球速度を誇っていたが、大谷のあまりのすごさに絶望的な気持ちになったのだ。
ちなみに、今年のMLBの全選手のExit Velocity5傑はこうなっている。
V.ゲレーロJr.(ブルージェイズ)193.8㎞/h
大谷翔平(ドジャース)193.1㎞/h
K.マルテ(ダイヤモンドバックス)192.5㎞/h
A.ジャッジ(ヤンキース)190.1㎞/h
大谷、ジャッジなどトップクラスの打者は毎年5位以内にランキングされている。
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